長崎県の写真集「印象長崎」 香港で発売 中国人写真家ら撮影

 長崎県が招いた中国人写真家らが本県の風景を撮影した写真集「印象長崎」が今月、香港で発売された。これに伴い出版社の副社長らが23日、県庁に中村法道知事を訪ね、完成した写真集を贈呈した。19日には定期航空路線香港-長崎便が就航しており、県は相乗効果で観光PRしたい考えだ。
 「印象長崎」は2017年11~12月、中国と日本の写真家計17人が撮影。香港中国旅遊出版社が5千部を発行し、香港の書店など30店舗で販売している。同社は「印象」シリーズと題し、中国国内外の都市を撮影した写真集を出版しているが、日本国内で取り上げるのは本県が初めて。
 興福寺(長崎市)や原城跡(南島原市)などの観光地のほか、学校帰りの子どもといった日常風景も撮影。また、孔子を「旅する聖人」と表現するなど詩的な説明文が日中2カ国語で記されている。
 中村知事は「(香港-長崎便が就航して間もない時期に)長崎の魅力を発信していただき、大変ありがたい」と話し、「これからは隠元禅師と黄檗(おうばく)文化に光を当て、情報を発信していきたい」と意気込んだ。同社の周鋒副社長は「もっとたくさんの人に長崎の美しさを知ってもらえれば」と応じた。
 県国際課によると、写真集は県庁にある県民センターや各振興局で見ることができるという。

完成した写真集「印象長崎」を中村知事に贈呈する周副社長(右)=県庁

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