アルジェリア人質事件6年  息子の悲劇、母親の手記出版

 日本人10人が犠牲になったアルジェリア人質事件から6年。襲撃に巻き込まれて命を落とした男性作業員の母親が、我が子との思い出や事件後に書きためた手記をまとめ、出版した。途上国の経済発展に力を尽くした誇らしい気持ちと、守ってあげられなかった無念さと。「悲劇を繰り返さないために、生きた証しを残したい」。そんな思いが全編に込められている。

 タイトルは「突然の親子の別れ アルジェリア人質事件で我が子を失って」。犠牲になった内藤文司郎さん=当時(44)=の母さよ子さん(75)=愛知県豊橋市=が、今月の7回忌に合わせて出版した。

内藤さよ子さん(左)、内藤文司郎さん(右)

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