SS1で出遅れたトヨタのラトバラ「走りに自信を持てずタイムを失った」/WRC第1戦モンテカルロ デイ1後コメント

 2019年のWRC世界ラリー選手権第1戦モンテカルロは1月24日、SS1~2が行われ、オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が総合首位につけた。総合2番手のセバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)とは9.1秒差をつけている。

■トヨタ

●オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ1総合首位

「予想どおり、今夜は大変難しいスタートとなった。最初のステージは非常にトリッキーで、路面コンディションが大きく変わるような所もいくつかあった」

「しかし、クルマはとても良いフィーリングだった。タイヤのグリップ変化を把握しやすく、そのため自信を持って走ることができたよ」

「SS2は大部分がドライで、異なるタイヤをミックス装着して走るのは大きな挑戦だったが、自分では良い走りができたと思っている。総合的に考えると、我々のタイヤ選択は正解だったといえるだろうね」

「明日は長い1日となり、我々にとってはいつものモンテカルロと同様、大きな挑戦となるだろう」

●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ1総合5番手

ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)

「今晩のステージは暗闇のなかで凍結路面と湿った路面が所々に現れるという、非常に挑戦し甲斐のあるコンディションだった。そのような困難な路面ではタイム差が広がりやすく、走りに自信を持てなかったためSS1でかなりタイムを失った」

「事前のテストではこういったコンディションを経験しておらず、フィーリングを掴みきれなかったんだ」

「しかし、最終的にそれを克服することができたのは大きな収穫だ。明日はきっと違う1日となるだろうし、状況も簡単に変わるので、我慢して戦う必要がある」

●クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ1総合7番手

クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)

「コンディションが変わりやすく、とても難しいスタートとなったけど、クルマに対しては自信と良いフィーリングを持つことができた」

「2本目のSSはドライな路面が多くなったが、ドライビングの感覚は変わらず良いままだったよ。その後、自分では何にも当たった感覚はないのにパンクを喫してしまったけど、戦いはまだ始まったばかりだし勝負はこれからだ」

「ラリーをエンジョイしていて、クルマにも自信を持っているから、これからの数日間がとても楽しみだ」

■ヒュンダイ・モータースポーツ

●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ1総合3番手

ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)

「シーズン初戦を正しい心構えと自分の信念をもってスタートさせることができた。今晩のタイヤ選択では妥協した。僕たちが得た情報から、良い選択をしたと感じたけど、結果的に問題なかったよ」

「ドライコンディションだったSS2ではもっとタイムを削れると思っていたけど、そうならなかったのが残念だ」

「でも、まだラリーは始まったばかりということを考えたら、そこまで悪くない。明日は天気がどのような影響を及ぼすかに注目したい。優勝をかけた戦いを続けることを目指すよ」

●アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ1総合9番手

アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)

「典型的なラリー・モンテカルロのトリッキーなスタートだった。オープニングステージでは、フィニッシュから約1キロ手前のところで、ステージが終わったと勘違いして、アクセルを戻してしまった。ばかげたミスでタイムを失ってしまったよ」

「それ以外では、僕たちは慎重に進んだ。SS2は完全にドライだったが、僕たちは4本のスノータイヤを履いていたんだ。あちこちで滑ってしまったよ。(複数種類のタイヤを)クロスさせる選択肢もあったけど、あのような状況下で、このマシンを走らせた経験が多くなかったからね。できる限りベストを尽くしたよ」

●セバスチャン・ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ1総合8番手

セバスチャン・ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC)

「かなりトリッキーなスタートだったが、ヒュンダイ陣営でのデビューとしてはまずまずの結果だろう」

「ナイトセッションで雪や氷に直面するコンディションだったことを踏まえても、オープニンステージ(SS1)は悪くない結果だった。ただ、SS2ではベストなタイヤ選択ができておらず、それが結果に響いた」

「スリックタイヤとスノータイヤのパフォーマンス差を過小評価していたかもしれない。ただそれでも無事に乗り切ったし、これが一番重要なことだ」

■Mスポーツ・フォード

●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)/デイ1総合6番手

「いくつかチャレンジングなコンディションに見舞われ、ラリー・モンテカルロらしいスタートだった」

「もっとハードに攻めることもできたはずだから、すこし後悔しているところもある。それでもクリーンな走りは達成できたから、明日に向けてまずまずのポジションにいる。それがいつだって一番重要なことだよ」

エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)

●ポンタス・ティデマンド(フォード・フィエスタWRC)/デイ1総合10番手

「このマシンを乗りこなすのは大変だから、クレバーに走らないと行けないし、プッシュしすぎないよう自制しなければならないんだ」

「本当は限界まで攻めたいけれど、僕には経験が必要で、できるかぎりこのラリーから多くのことを学びたいから慎重にいかなければならない」

ポンタス・ティデマンド(フォード・フィエスタWRC)

●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)/デイ1リタイア

 スニネンはSS1スタートから3km付近で滑りやすい路面に足元を救われてコースオフ。道路脇の溝に落ちてしまいリタイアを余儀なくされた。その影響か、デイ1終了時点のコメントは発表されなかった。

■シトロエン・レーシング

●セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)/デイ1総合2番手

セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)

「最初のステージ(SS1)は少し慎重に攻めすぎたかもしれないけど、実戦を戦うのが初めてのマシンで攻めた走りをするのは難しいものなんだ。この状況のなか、スタッド付きタイヤで走行したSS2では手堅いタイムを記録できたと思うよ」

「クレバーな戦い方でラリーをスタートさせられたと思う」

セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)

●エサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)/デイ1総合4番手

「今晩のオープニングの2ステージはミスを犯しやすい状況だった。特にSS1ではね。僕はミスする可能性を考えすぎてしまって、慎重になりすぎたかもしれない」

「セットアップでも安全策を採ったけど、少し安全に行き過ぎたかもしれないね」
「でもSS2では徐々に自信が湧いてきた。ライバルとのギャップは大きくなっているけど、僕は上位争いの集団にいる。ただ先はまだ長いし、たくさんのことがこれから起こるだろうね」

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