【女子プロ野球】女子野球の醍醐味「開脚キャッチ」を体現する奥村奈未 「無失策でプレーしたい」

ミットへのこだわりを語る京都フローラ・奥村奈未【写真提供:日本女子プロ野球リーグ】

女子プロ野球選手の「こだわりの道具紹介」で特集

 日本女子プロ野球リーグ(JWBL)は「選手たちのこだわり道具紹介」と題し特集を組み、選手たちの思いが詰まった野球道具を紹介している。「美女9総選挙」で2位だった京都フローラのみなみ外野手に続く、第2弾は同6位・奥村奈未内野手だ。

 女性特有の身体の柔らかさを活かした女子野球の醍醐味でもあるファーストでの「開脚キャッチ」を体現する。そんなファーストを守る奥村がミットへのこだわり、守備への考え方を明かしている。

 ――ファーストミットへのこだわりは

「2年前に作った形を元に作るようにしています。ファースト自体がプロに入ってから守ることになったので、そのとき初めて使ったミットが一番しっくりきた感じです」

――必然的にファーストは、他のポジションと違う形になりますよね

「ボールを後ろに逸らさないように止めればよいのではなく、どんなボールでも捕りにいかなくてはいけないので、ハンドリングがしやすくて、しっかりつかめるようにポケットは深くしています」

――デザインへのこだわりは?

「デザインは自分で決めていなくて、好きな風景や雰囲気が分かる写真を送って、メーカーの方へ作ってもらっています。私の『好きな世界観』をデザインにしてもらっている感じです。(笑)メーカーの方にも「変わってますね」と言われました。(笑)」

――今年はどんな雰囲気のデザインに?

「今作ってもらっているんですけど、「海」をモチーフにしてもらっています。色身はお任せで、海にまつわる刺繍を入れてもらうようにお願いしています。まだ届いていないのですが、すごく楽しみです!」

開脚キャッチの極意は「思い切って捕りにいく勇気も必要」

――グラブの手入れ方法や保管の仕方は?

「汚れを落とすだけです。重くなると使いにくくなるので、汚れを落とす専門のウェットティッシュ使って磨いています。革の感じを見ながら、乾きすぎないようにオイルを塗っています。使わない時はボールを挟んで、巾着の中で保管します。グラブの上には物を絶対に置かないように意識しています」

――守備で影響を受けた選手、コーチは?

「大山コーチ(現埼玉アストライアコーチ)です。ファーストを始めたアストライア時代に開脚キャッチを教わりました。体は柔らかいほうだったので開脚自体はすぐにできたんですが、タイミングの合わせ方などは難しかったので大山コーチに教わりながら練習しました」

――ずばり開脚キャッチの極意とは?

「送球のタイミングに合わせることは一番重要なんですけど、思い切って捕りにいく勇気も必要だと思います。でも何が何でも捕りにいけば良いわけではないので、『勝負に行く場面』なのか『絶対に後ろに逸らしてはいけない場面』なのかは、常に考えていないとダメですね」

――最後に今シーズンの意気込みを教えてください

「無失策でプレーしたいと思います! 自分自身がエラーをしないように取り組むのは当たり前ですけど、味方の野手が送球ミスをしてもファーストの私がカバーできれば、エラーは付かないのでチームのエラーを最小にするためにも意識して守備に付きたいと思います」(Full-Count編集部)

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