噂は移籍シーズンの花。あることないこと、ないことないこと、わいわいがやがやと盛り上がるのが酒の肴として最高なのである。
最近は元オランダ代表FWアリエン・ロッベン(バイエルン)がFC東京に加入するのではないかと伝えられているが、今回は、過去にFC東京入りが噂された超大物たちを振り返ってみよう。
パヴェル・ネドヴェド(当時35歳)
伝えたメディア:日刊スポーツなど(2008年2月)
選手の当時の在籍チーム:ユヴェントス(イタリア)
チェコが生んだ稀代のスター。お人形さんのような金髪碧眼と機械のように精密なプレーが特徴で、2003年にバロンドールを受賞した。
そんな彼の獲得に乗り出した…と伝えられたのが、2008年、Jリーグ加入10週年というメモリアルイヤーを迎えたFC東京である。
ネドヴェドはこの年の夏にユヴェントスとの契約が失効予定であり、ヨーロッパ以外でのプレーも視野に入れたそう。そこでFC東京は総額10億円を用意し、彼の獲得を画策していたというのだ。
7月に正式なオファーを送るとの報道であったが、結局ネドヴェドは残留。翌シーズンをもって現役から引退した。
アレッサンドロ・デル・ピエロ(当時37歳)
伝えたメディア:トゥット・スポルトなど(2012年6月)
選手の当時の在籍チーム:ユヴェントス(イタリア)
イタリアとユヴェントス史上に残るファンタジスタ。甘いマスクで女性からも絶大な人気を誇った。
その彼も2011-12シーズン途中、18シーズン在籍したユーヴェの退団が決定的に。まだまだ健在だったこともあり、世界各国のクラブのほか、日本からFC東京とサンフレッチェ広島の2クラブが獲得に名乗りを上げたと伝えられた。
デル・ピエロは子供の頃から新日本プロレスの熱烈なファン(特に藤波辰爾のファン)で、東日本大震災の被災者に巨額の義援金を寄付するなど親日家として知られる。
そんな彼の来日に期待は高まったが、結局はオーストラリアのシドニーFCへ。2015年に現役を引退している。
ラウール・ゴンサレス(当時35歳)
伝えたメディア:日刊スポーツなど(2013年1月)
選手の当時の在籍チーム:アル・サッド(カタール)
「スペインの至宝」ことラウール・ゴンサレスもFC東京の“大物ネタ”に花を添えた一人だ。
レアル・マドリーの主将として燦然と輝く栄光を手にした彼はレアルを退団した後シャルケで活躍し、その後、カタールのアル・サッドへ。
当時はその1年目であったが、FC東京は夏までの期限付き移籍、あるいは夏からの完全移籍など様々なプランを用意して彼を迎え入れようとした…らしい。
しかし結局ラウールはこの冬チームに残留。翌シーズンまでアル・サッドでプレーした後、アメリカのニューヨーク・コスモスでスパイクを脱いでいる。
チャビ(当時34歳)
伝えたメディア:日刊スポーツなど(2014年11月)
選手の当時の在籍チーム:バルセロナ(スペイン)
アジアカップ決勝のカードを的中させたことで話題のチャビ。
未だ現役でプレーする元「バルサの頭脳」は、ラウールの報道が出た翌年の2014年11月、FC東京が獲得を狙っていると伝えられた。
Jリーグにはこの年、ウルグアイ代表のディエゴ・フォルランがセレッソ大阪に加入しており、それらに影響を受けて大物外国人の参戦が相次ぐのではないかとも思われていた。
実際チャビは2014-15シーズンをもってバルセロナを退団したが、2015年夏、新天地に選んだのはFC東京ではなく現在のアル・サッドであった。
ヴェスリー・スナイデル(当時30歳)
伝えたメディア:日刊スポーツなど(2014年11月)
選手の当時の在籍チーム:ガラタサライ(トルコ)
オランダ代表の歴代最多得点者で、インテルがモウリーニョ体制で三冠を達成した時の中心プレーヤー。
2010年ワールドカップでは日本代表の前に立ちはだかり、その強烈なシュートで決勝点を奪ったことはわれわれ日本人のサッカーファンにとって忘れられない記憶だ。
そんな彼も20代の後半にはインテルを退団しトルコのガラタサライへ。2014年にチャビとともにFC東京入りが噂されたのだが…やはり実現しなかった。
現在34歳。昨年フェイエノールト時代の小野伸二に衝撃を受けたことを明かしており、その小野が現役の間にJリーグにやってきてくれないだろうか。