「避粉地体験ツアー」 花粉症の人 大島村においで!

 花粉症の原因となるスギ林がほとんどなく花粉の飛散が少ない長崎県平戸市の離島、大島村で3月8日から2泊3日の「島の味覚と景観&スギ花粉避粉地体験ツアー」が開催される。NPO法人文化財匠塾平戸支部(丸田圭介支部長)などが2月5日から参加者を募集する。20日締め切り。
 505世帯1070人(1月1日現在)が暮らす大島村。約13年前、修学旅行で訪れた中学生の症状が軽減したことをきっかけに福岡市の専門機関が調査し、スギ花粉が他地域の1割前後しか確認されなかった。その後の長崎大の調査でも住民の有病率は全国平均を大きく下回っている。
 花粉症の人を対象にしたツアーは11回目。ツアーでは、島内にある棚田や玄界灘を見渡す景観を楽しみ、歴史ある古民家が立ち並び国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている神浦を巡る。新鮮な刺し身や郷土料理が味わえるほか、長崎大学病院の医師による花粉症講座もある。
 これまでのツアーには本県をはじめ、東京や群馬、福岡県などから延べ約200人が参加。参加者からは「島に着いてマスクのことは忘れていた」「自然がいっぱいで、風景に感動した」などの声が寄せられているという。
 参加費は1万2千円(長崎空港からの送迎バスを利用する場合は1万3500円)。募集人数は15人。同支部は「おいしい空気を吸って心身ともリフレッシュしてほしい」と参加を呼び掛けている。問い合わせは同支部(電0950.55.2487)。

花粉の飛散が少ない平戸市の離島、大島村の風景(平戸観光協会提供)

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