シモバシラに“氷の花” 保護続ける男性が撮影 相模原

 シソ科の植物シモバシラが、枯れた茎の根本に水分を花のように凍らせる姿が、相模原市緑区若葉台の市道沿いの西向き斜面でこの冬、何度か見られた。近くに住みシモバシラの保護活動を続ける森山重男さん(80)が1月30日、撮影した。

 森山さんによると、氷の花が見られるのは12月後半から1月中下旬が中心。相模原市津久井消防署(同区寸沢嵐)の観測で最低気温がマイナス4.3度まで冷え込んだ30日にも、数は少ないものの、高さ10センチほどの氷の花が付いた様子を森山さんが撮影した。

 地面の水分を茎が吸い上げ、茎の左右に白く凍り付いてゆく。よく発達すると白い羽を広げたようになる。県立生命の星・地球博物館によると、県内でのシモバシラの分布は同区が多いという。

 今年は氷の花の出現は少なめ。「シモバシラは、氷の花が付くと茎が裂けて終わってしまう。シーズンもほぼ終わりだが、まだ裂けていないシモバシラも残っているので、この先、寒い日には氷の花が付くかもしれない」と森山さんは期待している。

植物のシモバシラの茎についた白い氷の花 =相模原市緑区若葉台(森山重男さん撮影)

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