外来種、学校近くに出没? アライグマやハクビシン目撃増

 横浜市立小学校の児童が外来種のアライグマやハクビシンを学校の近くなどで目撃するケースが増えていることが、横浜市環境科学研究所(神奈川区)の調査で分かった。前回2014年の調査時に比べ、2ポイント上昇。研究所は「ただちに生息数が増えているとはいえないが、今後の動向を注視したい」と話している。

 調査は、昨年の夏季休暇中に、342校の5年生3万660人を対象に実施。アライグマやハクビシン、カワセミなど9種類の生き物を過去1年間に自宅や学校の近くで見たり、泣き声を聞いたりしたことがあるかを尋ね、1万1517人から回答を得た。

 その結果、見つけた割合を示す「確認率」はアライグマが8%。9種類の中では最低だったが、前回と比べると2ポイント上昇した。

 研究所によると、アライグマは1988年ごろ、県内で初めて鎌倉市で確認された。環境省の調査でも全国的に分布範囲が著しく拡大したとされており、研究所は「横浜での生息数が増えている可能性はある」とする。

 ハクビシンも12%と、前回と比べ4ポイント増えた。南区周辺で高くなっていた。

 一方、カワセミは20%で、前回より2ポイント減った。区別では、栄で35%を超えたが、中・西・磯子で15%を下回った。近年は都市部で増加傾向にあるとされており、研究所は「地域差はあるものの、5人に1人が確認したと回答したことは注目に値する」と話した。

 結果の詳細は研究所のホームページで公開している。

横浜市役所のフェンスに登ったハクビシン=2018年12月

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