ドローンでタンク点検、震災備え全国初実証 横浜の製油所

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 大規模地震などに備え、原油などを貯蔵したタンクを無人機ドローンで点検する全国初の実証試験が4日、横浜市磯子区のJXTGエネルギー根岸製油所で行われた。東日本大震災などで、浮き屋根式タンクから危険物の原油があふれ出したケースがあり、迅速かつ安全にタンクの状況を確認する手段としてドローンの有用性を確かめた。

 実証試験は経済産業省と県、同社の3者が実施。製油所内の高さ約20メートル、直径約80メートルの浮き屋根式タンクにカメラ付きのドローンを飛ばし、上空から異常がないかを確認した。撮影映像をリアルタイムでモニター確認し、状況把握や関係機関との情報共有が円滑にできるかもチェックした。

 同社ではこれまで、有事の際も作業員がタンクに取り付けられている階段などを使って上部に登り、目視で確認していたが、安全性などの面で課題があった。ドローンの活用にめどが付けば、災害時の迅速な対応とともに安全性の向上が見込める。

 県工業保安課によると、県内の浮き屋根式タンクは昨年9月末時点で201基ある。今回使用したドローンは手動での操縦のほか、あらかじめ設定した飛行コースを自動で飛ばすことも可能という。

 石油コンビナートなどでの利用には、危険を回避するための落下防止策などを講じる必要があり、経産省や県は今回の試験結果を精査し、実用化の方策を探る。同課は「危険物を貯蔵するタンクでのドローンの活用について、安全性を確保した上で実用化できるよう、今後も取り組む」としている。

ドローンを使った原油タンク点検の実証実験=横浜市磯子区のJXTGエネルギー根岸製油所

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