横浜中2死亡、両親と横浜市が和解 校外学習先で脳出血

 横浜市立南戸塚中学校2年=当時=の女子生徒が2013年5月、校外学習先で脳出血で死亡したのは、引率教諭の対応が不適切だったためとして両親が市に損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、両親と市が昨年12月に和解していたことが分かった。市は8日の市会第1回定例会の本会議で専決処分として報告する。

 市によると、生徒は千葉県へ、2泊3日の校外学習に訪れた。2日目の朝食時に激しい頭痛を訴え、救急搬送されたが、間もなく死亡。死因は脳出血だった。

 両親は市に約8890万円の損害賠償を求めて横浜地裁に提訴したが、地裁は教諭側に安全配慮義務違反はなかったなどとして、請求を棄却した。

 両親は東京高裁に控訴。昨年12月19日付で、市との和解が成立した。和解条項には市立学校で事故対応の指針を順守することや市が哀悼の意を表明することなどが盛り込まれた。和解金の支払いはない。

 市は「校外学習中に生徒が死亡した事実に真摯(しんし)に向き合い、深く哀悼の意を表す」としている。

横浜市役所

© 株式会社神奈川新聞社