「志々伎ふれあい号」利用者1000人突破 高齢者の通院を支援 平戸

 長崎県平戸市志々伎町の志々伎地区まちづくり運営協議会が運行するお年寄りの移動支援車「志々伎ふれあい号」が好評だ。5日には利用者が千人を突破し、同協議会の眞辺建光会長(77)は「さらに利用者が増えれば、大型車両の導入も検討したい」と意気込む。
 市南部にある同町の人口は838人(1月1日現在)で、うち365人が65歳以上。2016年1月に発足した同協議会は、町内に病院などがなく、路線バスの便数も少ないことから、高齢者の通院や買い物支援を「まちづくり計画」の核として同年9月、市から7人乗り乗用車を借り受け運行を始めた。
 ふれあい号は予約制で、月-金曜の午前8時~午後3時に運行する。志々伎町内からスーパーや金融機関がある隣の津吉地区までの約3キロを往復500円、市民病院がある市中部の草積町までの約13キロは同千円。
 千人目の利用者となった主婦、岩田三千代さん(92)は「月に一度、通院のために乗るが本当にありがたい」と笑顔。ふれあい号の運転手、西川和彦さん(66)は「独居の人も多く、移動中の会話を楽しみにしている。気軽に利用してほしい」と話した。

「志々伎ふれあい号」に乗車する1000人目の利用者、岩田さん(中央)=平戸市志々伎町

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