『FourFourTwo』は4日、「後半戦のプレミアリーグを左右するであろう10名の重要な選手」という記事を掲載した。
冬のマーケットを終えて、全てのチームが後半戦に向けたメンバーを確定させた。それでも5月までは長い戦いが待っており、カップ戦を残しているチームはハードなスケジュールを余儀なくされる一方、リーグに集中できるチームも現れてくる。
重要な残り4ヶ月の戦いに向けて、違いを作ってくれそうな10名の選手とは?
サロモン・ロンドン(ニューカッスル)
驚くべきことに、ニューカッスルはこの1月にいくつかの大型補強をした。ミゲル・アルミロンに2100万ポンドを費やし、クラブ記録を更新した。
とはいえ、アルミロンが何かをチームにもたらすとしても、残留争いで違いを作れるかどうかはサロモン・ロンドンにかかっている。
技術的なセンターフォワードではないが、ターゲットマンとしては優秀であり、空中戦に強みがある。アルミロンの能力を生かすためにも彼は重要だ。
ジェルダン・シャキリ(リヴァプール)
リヴァプールとマンチェスター・シティの違いは何かといえば、明らかに選手層だ。後半戦ではそれも結果に大きく繋がってくるだろう。
ただ、今季のリヴァプールにはシャキリがいる。彼は明らかに欠陥がある選手であり、それがベンチに置かれる理由であるが、苦しい時に頼める存在でもある。
彼の価値は一種の両刃の剣であるが、他の選手とは明らかに違うものを持つ。終盤にプレッシャーがかかる状況になるにつれて、その価値は高まっていくだろう。
ゴンサロ・イグアイン(チェルシー)
明らかに彼は重要だ。副次的な問題は、マウリツィオ・サッリがオリヴィエ・ジルーを信用していないということだが。
とはいえ、イグアインは純粋に優れたサッカー選手であり、サッリのスタイルにも合っている。ゴールを決められるし、ボールを受けられる。そしてそれを前に進めようとすることも重要だ。
現状、時に受動的になってしまうチェルシーにとって彼はアグレッシブさを与えてくれる存在。チャンピオンズリーグ出場権を獲得するという目標には大きなハードルが立ちはだかるだろうが、イグアインが貴重な戦力になってくれるだろう。
ディオゴ・ジョタ(ウォルヴァーハンプトン)
ウルヴズの成功の鍵はよく作り上げられている。安定した3バック、国際的な経験を持つゴールキーパー、攻撃的なウイングバック、繊細なボール扱いができるセンターハーフ。彼ら中核となるグループが進歩を支えてきた。
しかしジョタはウルヴズの正統派ではない、フォワードでもなくミッドフィルダーでもない。風変わりなプレースタイルはこのところ影響力を増している。
ルーベン・ネヴェスやジョアン・モウティーニョはコントロールとリズムをもたらすが、ジョタは直線的な動きとパンチ力がある。彼はチームに足りないものを補完してくれる選手だ。
フィルヒル・ファン・ダイク(リヴァプール)
リヴァプールは現在首位をひた走っているが、それと同時にプレッシャーもかかっている。5月までこの調子を維持しなければならないが、圧力も高まっていく。
タイトルを獲得することは難しいもので、昨季のマンチェスター・シティのように簡単に行くことはめったにない。
おそらくリヴァプールにも何らかのトラブルが起こるはずだ。そのような時に重要なのはディフェンス面の安定性だ。それをもたらすのはファン・ダイクしかいない。もし彼が壊れでもしたら…。
ジョルジーニョ(チェルシー)
現時点の彼はチェルシーにいるべき存在なのか?マウリツィオ・サッリが監督である限りは、その中盤はジョルジーニョから構築されるものだ。サッリは悪名高き頑固さを持つので、譲歩は期待しないほうがいい。
ただ、彼には修正が必要な問題がある。マンマーキングを受けることでゲームプランを構築できなくなれば、チーム全体が崩れる。トッテナム戦も、アーセナル戦も、そしてボーンマス戦でもそうだった。
リヴァプールやシティは遠すぎて捕まえられないだろうし、トッテナムも厳しいかもしれない。しかしチェルシーはチャンピオンズリーグ出場権を取らなければならない。ユナイテットとアーセナルに打ち勝つためには、ここをなんとか再建しなければいけないのだ。
カラム・パターソン(カーディフ・シティ)
今季はフォワード、ミッドフィルダー、ウイング、サイドバックでプレーしてきた魅力的な男だ。彼が体現する精神力、個性、怒りの力は不可欠だ。その熱意は周囲に伝染する。
特に今のカーディフにはそれが必要だ。新たなエースとして期待されていたエミリアーノ・サラが飛行機に乗ったまま行方不明になり、それはドレッシングルームに衝撃を与えたに違いない。そのような状況にどう対処するか、前例はない。
パターソンは今不可欠な存在だ。サッカーをすることの喜びを見せられる男として、この暗い出来事の後に光をもたらす重要な役割を担っている。
ソン・フンミン(トッテナム)
アジアカップで韓国が早くに敗れたことで、ソン・フンミンは予定よりも前倒しでトッテナムに戻ってきた。ワトフォード戦、ニューカッスル戦では彼がどれだけ重要なのかを証明した。
そして、彼はあと数週間トッテナムの「タリズマン」(お守り)にならなければならないだろう。ケインもデル・アリもまだ出場できない。その穴を埋められなければ、順位はズルズル下がっていく。
ソン・フンミンの価値はプレーできるポジションの数だ。ケインやデル・アリとスタイルは違うが、その得点力、スピード、突破力はクラブをトップ4に導くために十分な破壊力を持っている。
カラム・チェインバース(フラム)
フラムではアレクサンダル・ミトロヴィッチがエースとして残留争いを左右する存在。しかし、むしろ重要なのは守りを改善させること。ラニエリがそれを強化できれば、残留の可能性は高まるだろう。
そのための鍵はチェインバースだ。今冬はホーヴァル・ノールドヴァイトを獲得したが、それでもあまり強力な守備ラインは望めない。
MFに置かれて以降成功を収めているチェインバースは、その自然なセンスと技術でチームを支えている。
フラムはこれからキーパーの不安定さ、ルシアーノ・ビエットやアンドレ・シュールレの一貫性のなさ、ジャン=ミカエル・セリの不調などいろいろ解決すべきことがあるが、まずチェインバースの調子の維持無くしては厳しいだろう。
フェルナンジーニョ(マンチェスター・シティ)
マンチェスター・シティのマーケットでの動きが静かだったのは驚きである。選手層が薄いポイントが存在する。それはアンカーのポジションであり、フェルナンジーニョの負担は重いままだ。
2月にはビッグマッチが連続するし、チャンピオンズリーグも再開される。33歳のフェルナンジーニョがフル稼働できるとは思えない。怪我などしてしまったらさらに…。
代替案は今のところ存在しない。ファビアン・デルフが使えるとはいえ、それでも同じ役割はこなせない。
もしフェルナンジーニョが使えない試合で躓いたりしたら、ターンオーバーにリスクを背負ってしまう。シティは様々なポジションで人が余っているが、アンカーだけは全く足りない。彼が「頼りにされている」状況だ。