篠田知典 - "終わりかけの青春"を描いた短編映画『下鴨ボーイズドントクライ』

映画『下鴨ボーイズドントクライ』について

──まず、自己紹介からお願いします。

篠田:はい、篠田友典です。基本、映像を撮ったりしています。

──今回この『下鴨ボーイズドントクライ』を撮ろうと思ったきっかけは何だったんですか?

篠田:きっかけというか、映画を撮ること自体は決まっていたんですけど、僕自身6年間付き合っていた彼女と別れてしまいまして…。そのまんまの話というわけではないんですが、それをもとに構想していった感じです。

──彼女の浮気が原因だったというのを見たのですが…。

篠田:そうですね、京都と東京の遠距離だったのもあって…なのでその辺りの要素は作品にも濃く出ていると思います。

──遠距離での関係はどのくらいの期間続いていたんですか?

篠田:だいたい2年くらいです。その間も、1ヶ月〜2ヶ月に1回くらいは会ってましたよ。だからうまくいっていると思っていました。

──すれ違いですね…。いつ頃からのお付き合いだったんですか?

篠田:僕が大学生の時くらいですかね。

──大学は京都の立命館大学に通われていたんですよね。

篠田:そうです。専攻は映像学部でした。

──立命館大学といえば音楽サークルなども有名ですよね。

篠田:だと思います。僕もその時はサークルでバンドをやっていてギターを担当していました。

──そうなんですね、音楽の道に進もうとは思わなかったのですか?

篠田:そうですね、音楽ももちろん好きですけど、専攻していた映像学部の方の作品を撮ったりもしていたので、結局そっちに進みました。

──今回の映画で他に出演される方々とは、普段から交流があったりするのでしょうか?

篠田:いや、そういうのはあまり無くて、寺内さん(寺内将明)は自らオーディションを受けに来てくれましたし、他の方もオーディションで決まった方たちです。

──この作品の色として重要な部分の音楽を担当されているバレーボウイズさんとはどういった関係ですか。

篠田:バレーボウイズさんは僕がもともと好きで、ライブを見に行ったりもしていたんですが、今回この映画を撮ることになった時にお声を掛けさせていただいきました。

──今回の2月25日のロフトプラスワンウエストでのイベントはどういった流れで決まったのですか?

篠田:ロフトさん側からお声掛けいただいたんですけど、この映画に関して間に入っていろいろやり取りをしてくれている人がいて、その人から話を聞いておもしろそうなのでお受けしました。やるからには印象に残る良いイベントにしたいです。

映像作品を撮るようになったきっかけ

──篠田監督は高知出身ですよね?

篠田:そうです。高校卒業まで高知に住んでいました。

──通っていた高校は土佐塾高校だというのを見たのですが、レベルの高い学校ですよね?

篠田:いや、どうなんですかね…。でも、高校の時はラグビー部に入っていて、部活ばかりしていたので勉強はあまりした記憶が無いです。

──兄弟はいらっしゃるんですか?

篠田:3人兄弟の長男で、弟と妹がいます。

──ご兄弟は何をされてるんですか?

篠田:弟は今医者です。通っていた学校的にも、親は本当はそっちの方の道に進んでほしかったのかも知れないです。あまりそういう話はしないんですけど…。妹はまだ大学生です。

──なぜ京都に出てこられたのですか?

篠田:京都へは大学進学で出て来ました。今でも関係があるのはその時に出来た友達とか知り合いが多いです。地元で今でも会う友達は一人もいないですね…(笑)。

──あら…高校の時の友達とか連絡を取ったりしないんですか?

篠田:今でも連絡を取ったり、会ったりする地元の友達はいないですね。小中高通して。今思うとですけど、その時から今だけの関係だと思って接していたのかもしれないです。だからあまり趣味の話とかもしなかったのかも。

──どういった趣味があったんですか?

篠田:その時は洋楽とか好きだったんですけど、やっぱりそういった趣味が合いそうな人もいなかったので、周りには一切言わなかったです。田舎だったので、欲しいCDも簡単には買えなくて、街で唯一のタワーレコードで取り寄せてもらったりしてました。

──分かります! 田舎あるあるですよね。

篠田:あと、商店街に結構珍しいCDとかも取り扱ってるお店があったんですけど、そこで買ったりもしてました。でも、それも個人の楽しみというか、友達と行ったりとかはしなかったですね。

──一線を引いて接していた感じでしょうか。

篠田:いや、部活でもよく一緒だし、仲は良いんですけど、そういう話はしなかったですね。言っても共感を得ないというか…そういうのありません…?(笑)

──では、その時に最も影響を受けたとか、ルーツになっているようなものってあるんですか?

篠田:いや、ルーツみたいなのは…その時にはあまり無いです。そういうのは大学に入ってからの出会いの方が影響してると思います。良い出会いがたくさんありました。

──映画の他にはどういった作品を撮られているのですか?

篠田:基本はミュージックビデオを撮ることが多くて、Homecomingsのミュージックビデオを何作か撮っていたり、他のバンドの映像もいろいろ撮っています。

──そしたら、映画を撮るようになったのは最近ですか?

篠田:そうですね、映画はひとつ前の『左京区ガールズブラボー』という作品から、『MOOSIC LAB(ムージック・ラボ)』に応募したのをきっかけに、音楽と絡んだ映画を撮るようになりました。

──それでは、今回のイベントに興味のある方へ向けて何かメッセージをお願いします。

篠田:このイベントは、一度この作品を見たことある方にも楽しんでいただけるような内容にしたくて、今いろいろ考えています。

──例えばどういったことを考えていますか?

篠田:例えば、映画の上映だけではなく、バレーボウイズさんや寺内さんの演奏とか、アフタートーク的なのもやりたいですし、上映もロフトさん側がOKなら爆音上映とかしたいなと思っています。

──是非やりましょう! 当日楽しみにしています。

篠田:ありがとうございます。

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