メクル第343号 プロピアニストと共演 対馬市立鶏鳴小

 対馬(つしま)市美津島(みつしま)町の市立鶏鳴(けいめい)小(山口徳男(やまぐちのりお)校長、353人)で1日、全日本ピアノ指導(しどう)者協会(東京)の「学校クラスコンサート」があり、6年の48人がプロピアニストとの共演(きょうえん)を楽しみました。
 同協会はピアノを中心とした音楽指導者の団体(だんたい)。音楽で子どもの心を豊(ゆた)かにしようと、2005年から全国の小学校の音楽室に音楽家を派遣(はけん)しています。
 鶏鳴小を訪(おとず)れたのは、東京都出身で東京音楽大専任講師(せんにんこうし)の菊地裕介(きくちゆうすけ)さん(41)。7歳(さい)からピアノ教室に通い、高校卒業と同時にフランスに留学(りゅうがく)。数々の国際(こくさい)ピアノコンクールで優勝(ゆうしょう)しています。
 コンサートでは「作曲家が曲にこめた思いを想像(そうぞう)しながら楽しんでほしい」と話し、モーツァルトやショパン、ドビュッシーの名曲5曲を演奏(えんそう)。児童は鍵盤(けんばん)上の指の動きが見えるほど間近で聴(き)き、菊地さんの伴奏(ばんそう)で校歌を合唱。リコーダーなどで練習を重ねてきたジャズの定番曲「シング・シング・シング」を、菊地さんと山内美侑(やまうちみゆ)さん(12)が連弾(れんだん)するピアノとともに演奏しました。
 4歳(さい)からピアノを習っているという山内さんは「すごく迫力(はくりょく)があって、きれいな音色だった。音が体にビンビンと伝わってきた」と笑顔。ドビュッシーの「月の光」の演奏が好きだったという江口颯汰(えぐちそうた)君(12)は「きっと、森の湖を照らす満月を見て作曲したんだと思う」とうっとりしていました。

菊地さんの伴奏で校歌を合唱する児童=鶏鳴小

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