「必ず戻ってきます」池江璃花子さんSNS更新 エールに謝意 「日本骨髄バンク」への反響

競泳の女子50メートル自由形で優勝し、表彰式で笑顔の池江璃花子選手=2018年8月、ジャカルタ・アジア大会(共同)

 競泳女子のエース、池江璃花子選手(18)が12日に自身のツイッターで白血病を公表してから、日本骨髄バンク(東京都千代田区)への問い合わせが急増している。同バンク公式ツイッターでは「池江選手の報道があり、たくさんのお問い合わせをいただいています。まだまだドナーは足りていません。皆様のお力添えをお待ちしております」とドナー登録の必要性をあらためてアピールしている。(共同通信=柴田友明)

まずは、13日夜に更新された池江選手のツイッターを原文のまま掲載します。

【池江選手のツイッター全文】

今の私の率直な気持ちです

昨日から沢山のメッセージありがとうございます。ニュースでも流れる自分の姿に、まだ少し不思議な気持ちにもなります。

そんな中で皆さんにどうしてもお伝えしたく、更新させていただきます。

皆さまからの励ましのメッセージの中に「骨髄バンクの登録をした」「輸血、献血をした」など、沢山の方からメッセージを頂きました。私だけでなく、同じように辛い思いをしてる方達にも、本当に希望を持たせて頂いてます。

私は、神様は乗り越えられない試練は与えない、自分に乗り越えられない壁はないと思っています。

もちろん、私にとって競泳人生は大切なものです。ですが今は、完治を目指し、焦らず、周りの方々に支えて頂きながら戦っていきたいと思います。

しばらくの間、皆様に元気な姿をお見せすることができないかもしれません。

そしてしばらくの間、私も皆様と同じく応援側に回ります。引き続き、トビウオジャパンの応援、支援、そして沢山の様々なスポーツの応援、支援を宜しくお願い致します。

改めて皆様のメッセージとご協力に心から感謝します。

必ず戻ってきます。 池江璃花子

【日本骨髄バンクに問い合わせ殺到】

 日本骨髄バンクの広報担当者によると、11日の電話やメールによる問い合わせは6件。池江選手がツイッターで公表した12日は270件と、一気に45倍も問い合わせ件数がアップした。昨年末の段階でドナー登録者数は49万3627人。ドナーは55歳過ぎれば登録が取り消され、患者に適合する型を見つけるためにも登録者を常に確保することが必要という。

 白血病の治療は、まずは抗がん剤などで白血病細胞を死滅させて正常な細胞が増えるようにする化学療法が基本とされ、最近はがん細胞を狙い撃ちする新しいタイプの抗がん剤が登場。病状によって血液細胞を作る造血幹細胞を移植する「骨髄移植」も選択肢となる。

 池江選手の公表により、ほかのアスリートや著名人、闘病生活を送った人々やその家族がSNSで発信、池江選手にエールを送り続けている。この流れで、白血病治療、日本骨髄バンクへの関心も高まったようだ。

 「ドナー登録はお近くの献血ルーム等へ!申込書の記入と2mlの採血だけでOKです」との公式ツイッターの呼びかけに、リツィートと「いいね」合わせた件数は13日夕までに1万2千を超えた。

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