「日本ビール産業の祖」として知られるウィリアム・コープランド(1834~1902)の117年忌となる11日、神奈川県横浜市中区の横浜外国人墓地で墓前祭が営まれた。横浜発祥のキリンビールの関係者や親族ら約60人が集まり、墓石に献酒して遺徳をしのんだ。
同社の園部好横浜支社長は「歴史や功績をしっかりと受け継ぎ、後世にバトンタッチしたい。そのためにも、コープランドに『頑張っているな』と言われる会社になるよう努力していきたい」とあいさつした。
コープランドとともに眠る妻ウメの弟の孫、勝俣力さんも献酒し「当時は激動の時代。ビールを知らない人に売ろうと相当苦労されたと思う。それが引き継がれ、ここまで大きくしてくれたのは偉大なこと」と感慨深げに話した。
コープランドは1870年、横浜・山手に「スプリングバレー・ブルワリー」を開設。跡地に建てられた外国人経営の醸造所が「キリンビール」の銘柄で製造・販売を始め、同社の源流となった。