任期満了に伴う神奈川県の厚木市長選は17日、投開票される。立候補しているのは届け出順に、いずれも無所属で、新人で元県議・佐藤知一(49)=神奈川ネット推薦=と、4選を目指す現職・小林常良(69)、新人の元市議・石射正英(65)=自民推薦=の3氏。16年ぶりの三つどもえの選挙戦が繰り広げられている。
小林氏は、2007年の市長選で4選を期した当時の現職に多選批判を展開して初当選。その後、市長任期を「連続3期まで」とする努力規定のある多選自粛条例を制定につなげた。こうした経緯があり、現職の「多選」の是非が主な争点となっている。
佐藤氏は、「多選阻止が一丁目一番地」と強調。現市政による本厚木駅前への市庁舎移転の構想に財政面や防災の懸念から反対を唱える。福祉施策の充実、大規模団地の再生も掲げる。
小林氏は、将来の経営基盤の確保に向けた土地区画整理事業の推進や本厚木駅南口の再開発などを挙げ、「多くの事業を抱える現職の責任を全うしたい」と市政継続に理解を求める。
石射氏は、健康寿命の延伸のほか、75歳以上の路線バス利用や学校給食、転入者の固定資産税を条件付きで無料化する政策を掲げ、「厚木のにぎわいを取り戻したい」と主張する。
9日時点の有権者数は、18万5432人(男9万5976人、女8万9456人)。
◆立候補者 (届け出順)
佐藤 知一 49 元県議 無新
小林 常良 69 市長 無現(3)
石射 正英 65 元市議会議長 無新
【読み方】氏名、投開票日現在の満年齢、現在の主な職業・代表的肩書、所属党派(無=無所属)、現職・新人の別、当選回数