被爆証言の動画を発信 ユーチューブにチャンネル開設

 核兵器廃絶を求める署名を集めている「高校生1万人署名活動実行委員会」は、被爆者の声や同実行委の活動を知ってもらおうと、動画作品を2本制作。動画投稿サイト「ユーチューブ」上に公式チャンネルを開設し、15日に公開を始めた。今後、月に1本を目安に投稿したいとしている。
 公開した動画は、「赤い背中の少年」として広く知られる故谷口稜曄(すみてる)さんの証言や核兵器廃絶への思いを伝える「被爆者の声を聞いてください」(約2分50秒)と、同実行委の活動を紹介する「微力だけど無力じゃない」(約1分40秒)の2本。
 谷口さんの動画は、同実行委が2008年、長崎と広島の被爆者、在外被爆者の計15人を取材し制作したDVDの中から抜粋した。今後、残り14人の動画も作品化したい考え。
 同実行委は昨年から、若い世代に平和活動や核問題への関心を高めてもらうため会員制交流サイト(SNS)などを通じた動画の発信を企画。動画編集に中心となって取り組んだ県立長崎工業高2年の里道彩夏さん(17)は「被爆者の声を聞き、リアルな思いを受け取ってもらえたら」と話した。

高校生1万人署名活動実行委が投稿した故谷口稜曄さんの動画=長崎市内

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