車いすの児童疾走 ちびっこ駅伝、大学生がサポート

 16日に開催された「第28回よこはま国際ちびっこ駅伝大会」のロードレースで、車いすなどを使って出場した子どもたちがいた。横浜市立上菅田特別支援学校(同市保土ケ谷区)の児童だ。日本体育大学陸上部の部員2人が伴走してサポート。ひた向きにゴールを目指す姿に、会場からは大きな拍手と歓声が送られた。

 同校の出場は昨年に続き2回目。小学部3~6年生の5人が参加した今年は、地域の大学生との結び付きをつくろうと、市内にキャンパスがある同大陸上部に伴走を呼び掛けた。

 児童はトラックやスタジアム内をコースにした1600メートルを学生や親に支えられ疾走。全員が完走した。

 同大1年の箕浦あずささん(19)が伴走した小学4年坂口結衣さん(10)の母潤子さん(43)は「昨年は私たち親が一緒に走ったが、初対面の人と協力して最後まで走れたのは、娘としても良い経験になったのでは」と満足げ。障害者スポーツに興味があるという箕浦さんは「走っている時の楽しそうな表情を見て、大学での勉強にさらに励みたいと思った」と話した。

 同校の佐塚丈彦校長(61)は「来年以降も参加し児童が懸命に走る姿を見せることで、市民のバリアフリー感覚を高め、障害を持つ多くの子どもにスポーツが楽しめることを示したい」と力を込めた。

コースを走る支援学校5年の森悠輔君(前列)と伴走する日体大陸上部3年の清水海周さん(後列右)=日産スタジアム(横浜市港北区)

© 株式会社神奈川新聞社