鉛の塊?!『メタルジグ』- ジグの種類や選び方の基本を解説 『メタルジグ』は鉛などの金属で作られた、海水をメインに幅広く使われるルアーです。シルエットやバランス、大きさの違いで様々なターゲットを狙うことができます。今回はメタルジグの種類による動きの違いや定番カラー、メタルジグの選び方などを解説します。

メタルジグとは

『メタルジグ』は金属を溶かし、板状や棒状、または魚のような形にしたルアーです。

船などから海中をアクションをつけながら巻き上げる「ジギング」、陸や船からキャストする釣り方「ショアジギ」「なぶら撃ち」もあり、海をメインに幅広いフィールドで活躍するルアーです。

メタルジグで狙えるターゲット

餌となる小魚を模したメタルジグは、フィッシュイーターと呼ばれる肉食魚に全般に有効です。ショア、オフショア問わず使うことができます。

ブリやヒラマサなどの青物から、シーバスやマダイ・根魚・タチウオなど非常に多くの釣りに使われており、最近ではコマセでしか釣れないと言われていたイサキすらもメタルジグで狙うスタイルが確立されています。

メタルジグの種類

メタルジグは、素材やシルエット、重心の位置(バランス)などにより様々な種類があります。

素材は鉛をメインに、タングステン、鉄などがあり、シルエットのタイプは短いものから長いものなど。これにバランスや重さが加わることでバリエーションは更に増えます。

重量は5グラム程度のライトゲーム向きから、深海向けの1キロクラスのものまでが販売されています。

シルエット

メタルジグのシルエットは、おおまかに「ショート」「セミロング」「ロング」の3種類に分けることができます。

ショートはタダ巻きでの誘いやフォール時の独特なアクションで誘うものが多く、ショアジギングやライトジギングで良く使われます。

ロングやセミロングはジャークを入れることで水中をダート(スライドするような動き)アクションをするものが多く、オフショアでの青物全般を狙った釣りに使われています。

バランス

メタルジグのバランス(重心位置)は、「フロント重心」「センター重心」「リア重心」の3つのタイプに大別され、フォール姿勢や遠投性能に違いがあります。

フロントバランスはゆっくりとしたフォールとロッドアクションに対するレスポンスの良さが特徴。リアバランスは、フォールスピードが速く、遠投性能が高いのが特徴です。センターバランスはフロントとリアの特徴を併せ持ったものになります。

真鯛やタチウオ向けはリアバランス、青物向けはジャークに対するレスポンスの良いセンター、フロントのものが多くあります。

メタルジグのカラー

メタルジグのカラーは、ベイトを模したものや、潮の色や光量に合わせたアピールを考慮されています。ベースカラーはシルバーやゴールドのものが多く、その上にベイトを意識した模様やブルー、ピンク、グリーンや蓄光の縞模様などが塗装されています。

カラーの特徴・定番カラー

カラーと釣果の関係については様々な意見があります。その中でも、ベイトに近いシルバーを基本とし、澄み潮ではブルー系、濁りがあるときはグリーンやゴールドを選択するというのも、ひとつの目安としてみてもよいでしょう。

その他、光量が少ない時はピンク系、深場では蓄光ゼブラといった選択も多くの釣り人の定番カラーとして支持されています。

メタルジグ-選び方の基本-

メタルジグは、色々な条件を考慮し選んでいきますが、選択基準の優先順位は『ターゲット > ベイト > 水深 > 状況』を基本としてみるのが良いでしょう。

まずは、ターゲットを決め、餌となるベイトのサイズや狙う水深、潮の速さや透明度などの状況に合わせるように、種類、サイズ、カラーを決めていきます。

水深やベイトに“サイズ”をあわせる

ベイトのサイズに合わせることが、ジグのサイズ選びの基本となります。また船からジグを投下するバーチカルジギングでは、狙った水深や底までジグを届けることが必須となるため、底を取れる重さを選ぶことも考慮します。

例えば水深50メートル程度で、ターゲットがイワシを追っていると考えられる場合は、潮流も考慮し、重さは水深の倍、100グラム以上に、イワシのサイズ10から15センチといった具合に選んでみましょう。

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広がり続けるメタルジグの可能性

メタルジグは他のルアーに比べると武骨な見た目で、釣れるイメージが沸きづらいかもしれません。それでもメタルジグは、次々と新たなターゲットに活躍の場を広げ、その実釣力の高さと可能性の大きさを伺い知ることができるのではないかと思います。

これから釣りを始める人はもちろん、メタルジグを敬遠されていた方も、ぜひ一度メタルジグの釣りに挑戦してみてはいかがでしょうか?

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