小田原少年院(小田原市扇町)が3月に閉鎖するのに伴い、小田原教誨(きょうかい)師会が解散することになり、12日、剰余金約25万8千円を地元のNPO法人「心の居場所」に寄贈した。
同会は、1950年代ごろから同少年院の少年の更生に寄与。現在12人の教誨師が所属しているが、閉鎖に伴い解散が決まった。地域の青少年の立ち直りを支援しようと、運営資金などの剰余金を同法人に寄贈することにした。同法人は、10代の少年たちの非行や自殺予防のため、相談業務や少年院退所後の就職の後押しなどを行っている。
同少年院で行われた贈呈式で、同法人の荒木信広代表理事(42)は「少年たちへの支援は普及しておらず活動資金は苦しい。子の笑顔、命に直結するよう有効に使いたい」と感謝。同会の安藤康哉会長(87)は「約60年、先輩の代から心血を注いできた。本当に感慨無量」と話した。