古くからの修行の場 羽黒山の魅力
- 標高: 414m
- 所在地: 山形県鶴岡市
- 最高気温(8月): 26.9℃
- 最低気温(8月): 18℃
山形県の村山地方と庄内地方にまたがる羽黒山(はぐろさん)。「月山(がっさん)」と「湯殿山(ゆどのさん)」ともに出羽三山を構成している歴史ある霊山です。
飛鳥時代、この地に逃れた蜂子皇子(はちこのおうじ)を導いたのがカラスだったという伝説が山名の由来といわれています。
1400年以上の歴史
羽黒山の山頂に鎮座する出羽三山神社は、1400年以上続く出羽三山の三神合神殿。3つの山の神様が集まっていることもあり、山全体がパワースポットとしても有名です。
参道には国宝「五重塔」や重要文化財も数多くあり、山頂にはバスや車で行くこともできるので多くの参拝者でにぎわいます。
ハイキングコースとしても魅力的
山頂までバスで行ける羽黒山ですが、せっかくなら麓から歩いてみるのもおすすめです。コースには険しいところはないので初心者でも問題なく登れます。
ちょっとキツイ石段もありますが、頑張って登れば運気が上がるともいわれているので、是非ともチャレンジしてみましょう!天気はこちらでチェック!
石段は何と2446段!表参道コースと注目スポット
- 日程: 日帰り
- コース距離: 5km
- コースタイム: 約2時間30分
- 難易度: ★☆☆☆☆
参考:ヤマレコ
石段が続く参道を歩く最も一般的なコース。参道の入り口の「随神門(ずいしんもん)」から山頂の出羽三山神社までは約1時間30分。2446段もある石段はきついですが、大木の中を歩く、神秘的なハイキングコースです。
【最適な格好は?】
全体的によく整備されているので、季節に応じた動きやすい服装で大丈夫です。靴に関しては、石段は滑りやすいので、パンプス・サンダル・革靴などはNG。履きなれた運動靴やウォーキングシューズ・ハイキングシューズを履くようにしましょう。
また、羽黒山参詣道の入り口近くにある「いでは文化記念館」では、金剛杖・スニーカー・長靴を無料で貸出してもらえます。
参道の入り口「随神門」からスタート。人の世界とご神域である山を分ける門なので、ここより先は神様の領域、グッと身が引き締まります。
随神門をくぐると、「継子坂(ままこざか)」という石段をしばらく下ります。残念ながらこの石段は2446段の石段には含まれていません。
坂を下った場所が「祓川神橋(はらいがわしんきょう)」。祓川を挟んで「須賀の滝(すがのたき)」が流れ落ちています。橋の朱い欄干と滝の風景が撮影スポットとして人気です。
橋から5分ほど歩くと、ひときわ立派な杉が見えてきます。「爺杉(じいすぎ)」と言われるこの杉の古木は、樹齢1000年といわれ国の天然記念物。
爺杉の横には、ひときわ優美な姿で羽黒山五重塔が立っています。高さ29m、初代は平安時代の平将門が創建、約600年前に再建された東北地方唯一の国宝の五重塔です。
五重塔を過ぎると2446段の石段の始まりです。長い道のりなので、ペースを一定に保って焦らず進みましょう。
杉木立の中、あえぎながら石段を登っていくと二の坂の途中に「二の坂茶屋」が見えてきます。見晴らしがよく、休憩にちょうどいいので、名物「力餅」をいただき元気回復。ここの茶屋では石段踏破の認定証を発行しているので、帰りに記念としてもらうのもおすすめです。
二の坂茶屋
【営業時間】5月~8月 8:00~17:00 9月~11月 8:30~16:30
【定休日】無 (営業期間4月下旬~11月上旬)
二の坂を過ぎると、最後の三の坂です。三の坂は3つの坂の中で最も長く、ここまでの疲れもありるのでいちばんキツイところですが、山頂まであと少しなので頑張りましょう!
最後の石段を登りきり、赤い鳥居をくぐるとやっと山頂に到着。神々しい出羽三山神社の三神合神殿の前に立つと、ここまでの疲れも癒されます。
山頂周辺をぐるっと回って観光してから再び表参道を下りましょう。
歴史的跡地を巡る いにしえの羽黒古道コース
- 日程: 日帰り
- コース距離: 7km
- コースタイム: 約3時間40分
- 難易度: ★★☆☆☆
参考:ヤマレコ
次は、羽黒古道を使ったハイキングコースをご紹介。羽黒古道鉢子登山口から往復する羽黒古道は、江戸時代中期までの出羽三山参りの参道でした。現在の表参道と違い、羽黒古道は自然豊かな古代の道として親しまれています。
【最適な格好は?】
コースは全体的に舗装されておらず、雑木林などの山道を歩くので、一般的な登山ウェアと登山靴を着用しましょう。羽黒古道は自然豊かであるがゆえに、夏場は蚊やハチなどの虫も多いので、肌の露出が少ない服装がおすすめです。
羽黒山参詣の古道の案内板がある羽黒古道鉢子登山口から出発。表参道のようにはっきりとした道ではないので、道標をよく確認しながら歩きましょう。
明るい未舗装林道の中、飛脚の墓、行者塚、稚児塚など様々な史跡をめぐりながら歩きます。
しばらくすると「みはらしの台」へ到着。ここからは、天気が良ければ鳥海山を望むことができます。
みはらし台より杉林をしばらく登り、アスファルト道を横切ると、再びブナ林や杉林に入ります。杉の大木の森を抜けると、羽黒山霊祭殿の裏へ出て、羽黒山山頂エリアに到着です。
羽黒山霊祭殿から先に進むと、雰囲気がある茅葺屋根の建物の中に、大きな梵鐘が見えてきます。東大寺の鐘に次ぐ巨大な梵鐘には、1275年の銘が入っており、国の重要文化財です。
ハイキング後の楽しみ!観光・グルメ情報
羽黒山とその周辺部は、出羽三山参拝客が多いこともあり、観光地としても人気があります。ハイキングの後は、観光やグルメを楽しみましょう!
羽黒山レストハウス
羽黒山山頂行きバスの終点にある羽黒山レストハウスは、おみやげや食事処など、観光客は必ず立ち寄る施設です。山形名物玉こんにゃくや、パワースポットならではのご利益グッズを多数置いており、参拝者でにぎわっています。
【住所】山形県鶴岡市羽黒町手向字羽黒山33(羽黒山山頂)
【電話番号】0235-62-2122
【営業時間】9:00~17:00 通年(年中無休)羽黒山レストハウス
庄内映画村資料館
庄内映画村資料館は、羽黒山参道から車で約10分。山形ゆかりのドラマ「おしん」などのセットや撮影資料、名作映画のポスターなどが展示されています。映画ファンにはたまらない資料館です。
【住所】〒997-0158 山形県鶴岡市羽黒町松ヶ岡字松ヶ岡29
【電話番号】0235-62-2080
【営業時間】年末年始を除き、無休
3月中旬~11月/09:00~17:00(※最終入場16:30)
12月~3月中旬/10:00~15:00(※最終入場14:30)
【入館料】大人500円/小中学生200円/幼児無料庄内映画村資料館
羽黒町のおすすめ温泉2選
ハイキングの後は、やっぱり温泉です。羽黒山周辺の温泉をご紹介。
休暇村羽黒温泉
羽黒山参道から車で7分。休暇村羽黒温泉は、平成30年11月17日から温泉として再スタートしました。美肌の湯と出羽の大自然を眺めながらくつろげる湯上りコーナーが自慢です。
【住所】〒997-0211鶴岡市羽黒町手向字羽黒山8番地
【電話番号】0235-62-4270
【営業時間】12:00~16:00
【料金】大人600円/小人300円
休暇村羽黒温泉
やまぶし温泉 ゆぽか
「やまぶし温泉 ゆぽか」は、羽黒山参道から車で13分の公営日帰り温泉です。透明なナトリウムの温泉で、サウナ、露天風呂があり、産直の商品やお食事処もあります。
【住所】山形県鶴岡市羽黒町後田字谷地田188番地
【電話番号】0235-62-4855
【営業時間】6:00~22:00まで(最終受付 21:20)
【休館日】2月21日、3月20日、4月18日
【料金】中学生以上430円/小学生210円
やまぶし温泉 ゆぽか
アクセス・駐車場情報
出羽三山神社(山頂)
【マイカーの場合】
山形自動車道鶴岡ICから、鶴岡・羽黒線経由で約30分。山頂には大規模な無料駐車場がありますが、羽黒山有料道路を通る必要があり、普通自動車の通行料金は400円です。
【バスの場合】
鶴岡市から庄内交通バス羽黒山行きを利用し50分。終点で下車します。
いでは文化記念館
【マイカーの場合】
山形自動車道庄内あさひICから車40分。駐車場は無料、50台駐車可能です。
【バスの場合】
JR鶴岡駅前2番乗り場より路線バス羽黒山頂行き、又は、月山八合目行きで約40分。「いでは文化記念館前」バス停で下車します。
羽黒古道鉢子登山口
山形自動車道庄内あさひICから、県道44号線、47号線を使用し約47分。わかりくいところですが、鉢子多目的集会施設のすぐそばで、羽黒古道案内板の後ろにある旧道の跡地が駐車場です。満車の場合は、徒歩5分の立谷沢公民館にも駐車可能。
羽黒山ハイキングでパワーをチャージ!
登山初心者でも簡単に登ることができる羽黒山。2446段の石段はかなりきついですが、制覇した時の達成感は格別です。自然豊かな羽黒古道とともに、神聖な空気の中、羽黒山ハイキングでたくさんパワーをいただきましょう!