ゴアテックスは洗濯しないと劣化する!長く着用するためのお手入れ方法 突然ですが、 ゴアテックスウェアをちゃんと洗濯していますか?もし洗濯していない方は、今すぐにでも洗濯をおすすめします!意外と簡単なゴアテックスウェアの洗濯。なんと意外にも特殊な洗剤は不要、しかも洗濯機でいいんです。これを機に、正しいメンテナンス方法を覚えちゃいましょう!

ゴアテックス洗濯してる?

キャンプやフェス、日常でも着用するレインウェア。そんなレインウェアに使われている防水素材の代表といえば、言わずと知れたゴアテックスですよね。

でも、ゴアテックスは洗濯しないと劣化が早まり、場合によってはすぐ買い替えるハメになるなんてご存知でしたか? そんなことのないように、今回はゴアテックスの正しいお手入れ方法をご紹介します!

そもそもゴアテックスってなに?

ゴアテックスとはゴア社が製造販売する防水透湿性素材。一般的なのは、防水性を持ったゴアテックスメンブレンに表地と裏地を貼り合わせた3層構造のもの。

水を通さず水蒸気のみを通すため、濡れない、蒸れない。それがゴアテックスファブリクスの特徴です。

洗濯をしないとどうなってしまうのか……

シームテープが剥がれる!

泥や汗、皮脂汚れなどを付着したまま放置しておくと生地が劣化し、縫い目の防水処理をしている「シームテープ」が剥がれてしまいます。

そのような状態になると、劣化はかなり進行しているため、シームテープを再接着してもすぐに剥がれてしまい買い替えざるをえなくなるのです。

撥水性が低下。蒸れやすくなる!

洗濯を怠ると汚れが表面にたまり、生地の撥水性が低下します。撥水性が低下すると、表生地に水が染みて膜を作ってしまうのです。

こうなってしまうと、ゴアテックスに透湿性があるとはいえ、蒸れが抜ける孔が塞がれてしまうので、内側で結露を起こして濡れる原因となります。

きちんとメンテナンスしてこのような事態は避けたいところです。

意外と簡単!洗濯機で洗ってOK!

ゴアテックスは高価だし生地が傷みそうだし、自宅で洗濯するのはちょっと……と心配する方も多いでしょう。でも、実はゴアテックスはご家庭の洗濯機で洗濯しても大丈夫なんです! タグの表記次第ではありますが、大半のものが洗濯機洗いOKです。

その上、ゴアテックス専用の洗剤に限らず、普段ご家庭で使用している液体洗剤でOK! ただし、粉末洗剤、柔軟剤、染み抜き剤、漂白剤などは生地を傷める恐れがあるので、使用は避けましょう。

洗濯機の場合は大きく3ステップ

1. ファスナーやポケットをすべて閉じる

洗濯機で洗う前の準備として、ファスナーは全て閉じておきます。また、ベルクロも生地に引っかかり傷つける恐れがあるため、同様にしっかり止めておきましょう。

また、コード類や収納されているフードなどは洗いむらがおこらないよう全て広げておきます。

2. 洗濯機に入れる

生地が絡まないようにするため、必ずネットに入れ洗濯しましょう。家庭用の洗濯機を使用し、汚れが落ちやすい40ºC 以下のぬるま湯で洗います。

すすぎ残しがあると撥水性能の低下につながるため、少量の液体洗剤で洗い、すすぎは 2回しっかりと行いましょう。

防水素材を脱水すると洗濯機の故障につながる恐れがあるので、脱水の必要はありません。
また、汚れがひどいものと一緒に洗うのは避けましょう。

3-1. 自然乾燥+アイロンにて加温加工

強く絞ったりせず、水分を軽く切ってから吊り干しします。

紫外線は生地を劣化させる原因になりますので、風通しのいい日陰に干すとよいでしょう。じっくりと時間をかけて細部まで完全に乾かすのがポイントです。

自然乾燥後は中温であて布をしてアイロンをかけます。撥水剤が落ちていなければ、熱を加えることで撥水性が回復するからです。

このため、アイロンではなくドライヤーでも代用することができます。

3-2. 乾燥機にて乾燥

低温に設定して乾燥機を使用します。乾燥機が使用できないゴアテックスジャケットも稀にありますので、乾燥機を使用する際は洗濯タグをチェックすることをお忘れなく!

また、シームテープが剥がれているなど、劣化が進んでいる場合も乾燥機は使用できませんのでご注意ください。

手洗いの場合は洗濯機の工程だけ変わります!

手洗いをする場合は、前述した洗濯機でのステップのうち、「2.洗濯機に入れる」の部分だけが異なります。

40ºC 以下のぬるま湯で、少量の液体洗剤を使い軽く押し洗いします。ごしごしきつく洗うと生地を傷めることもあるので、優しく洗いましょう。

洗い終わったら、すすぎは水が透明になるまでしっかり行うことがポイントです。洗剤のすすぎ残しは撥水性低下につながりますので注意してください。

洗濯後の撥水加工も重要!

洗濯や加温をすることで、概ね撥水性は復活します。もし、正しく洗濯、加温を行っても充分に撥水性が回復しない時は、市販の撥水剤を使用して撥水加工が必要です。撥水剤には溶剤につけ込むタイプとエアゾールタイプがあるので、用途に応じて選びましょう。

・溶剤につけ込むタイプの撥水剤は、洗濯後にそのまま洗濯機で撥水加工処置できるので非常に楽です。乾燥機が無くても、アイロンかドライヤーで加温してください。この工程によって撥水剤の定着力がさらに良くなります。

・エアゾールタイプは乾燥後に処理することになります。溶剤タイプに比べシミになりやすく、スプレーも回数を重ねる必要があるため、若干手間がかかることも。

ゴアテックスを正しく手入れして、長く愛用しよう!

せっかく高い金額を払って手にしたゴアテックス。高機能なゴアテックスも正しく手入れをしないとその機能が無駄になってしまうだけでなく、劣化を早めてしまいます。幸い、ゴアテックスのケアはイメージしていたよりもずっと簡単! 正しいお手入れ方法を習得して、できるだけ長く愛用したいですね。

Wash Gore-tex jaket!

ゴアテックスジャケットを洗おう!

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