長崎市出島町の複合商業施設「長崎出島ワーフ」の全11店舗で、今月から2次元バーコード「QRコード」で飲食や買い物の支払いができるようになった。キャッシュレス決済普及に向けた実証実験として、業者がタブレット端末を各店に無償貸与している。
キャッシュレス決済プラットフォーム(基盤)事業を展開するニッポンタブレット(東京)が昨年12月、出島ワーフに事務所を構える長崎国際観光コンベンション協会と連携協定を締結。出島ワーフテナント会が導入した。
同会会長でアティックコーヒーアンドダイニング代表取締役の野田信治さん(44)によると、クルーズ船の接岸先に近い場所柄、インバウンド(訪日外国人客)消費を取り込む上でキャッシュレス対応は欠かせず、国内観光客にも今後浸透すると見込んだという。
実証実験では現在、「d払い」「アリペイ」など国内外7決済ブランドが利用でき、5月までに10ブランドを追加予定。店側のタブレットか、来店客のスマートフォンにQRコードを表示させ、カメラ機能で読み取るだけで支払いが済む。
店側の導入負担が軽いのも特長。実証実験期間の1年間、端末レンタル料や通常3.5%程度かかる決済手数料が免除されている。
ニッポンタブレットの親会社ニッポンプラットフォーム(東京)は昨年、インターネット通販大手アマゾンジャパン(東京)と決済サービス「アマゾンペイ」を共同開発した。アマゾンのID所有者ならアプリをダウンロードしその場で即利用できるため、精算時に店員が勧めている。
同コンベンション協会やテナント会は利用時間帯など集めたビッグデータも活用したい考え。同協会は他の地域や団体、事業者にもキャッシュレス化を呼び掛け、支援したいとしている。
出島ワーフの全11店舗でQR決済導入
- Published
- 2019/02/22 00:00 (JST)
- Updated
- 2019/02/22 16:07 (JST)
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