これで脱・中級者!プロガイドが絶対に使う【板オモリ】の有効性とは? 板オモリは現場で瞬時にウェイトの追加が出来る便利グッズ。ルアーを自分の好きなバランスや沈下スピードに調整できるので、「あと少し沈んでほしい!」というときや「流れが強すぎてルアーが上手く泳がない!」という場面で効果を発揮します。そんな板オモリの知られざるいいところを一挙ご紹介します!

板オモリとは

▲これもその一種。一口に「板オモリ」といってもさまざま。

今回のお題である“板オモリ”とは片面がシールになっている板状の鉛シールのことです。

ルアー釣りにおいてはハードルアーに貼ることで、現場ですぐにウェイトの追加が出来る便利グッズ。

ルアーを自分の好きなバランスや沈下スピードに調整できるので、「あと少し沈んでほしい!」というときや「流れが強すぎてルアーが上手く泳がない!」という場面で効果を発揮します。

仕事として年間のほとんどをフィールドで過ごしている筆者(プロガイド)ですが、板オモリの存在に何度助けられたかわかりません……。

この記事を書いた人

ビックリマン高田

海外での釣りガイド、ロッドメーカーで生計を立ててる25歳。板オモリを見ると少し興奮してしまう程度に板オモリを愛してる。

今年の2月に釣った60UPのバス。写真を見てください。赤丸で囲んだところ。このルアーにもきっちり板オモリを貼っています!

地味だけど、時に釣果を劇的に変えるとても重要なアイテム。釣果アップ間違いなしの、板オモリの有効性と使い方について今日は徹底解説していきましょう。

【次ページ:こんなにたくさん種類があります】

板オモリにはたくさん種類がある!

板オモリは”ウェイトシール”や”鉛シール”とも呼ばれて、様々な種類が釣具屋さんで売られています。

形状

▼シールタイプ

一枚の板形状で、使う分だけハサミでカットするタイプ。

▼カッティングタイプ

使いやすいサイズにあらかじめカットされたタイプ。

厚さ

0.3mmくらいから1mmくらいのものまでがラインナップされてます。もちろん厚さがあるほうが重いです。

ルアーに向かないタイプに注意

エサ釣りの際に、糸に直接巻いて使うオモリも”板オモリ”として売られています。こちらは片面がシールになってないのでルアーに貼る用途には向きませんのでご注意を。

結局どれを選べばいいの?

オモリなので適材適所といえばそれまでですが、1枚だけ持っていくなら薄い0.3mmの自分でカットするタイプの板オモリがお勧めです。微調整が効き、貼るためのサイズも自由自在。筆者が最も使うのがこのタイプです。

板オモリのいいところ

①フローティングルアーをシンキングに出来る

まず一つ目は、貼るオモリの重さ次第でシンキングスピードを自由自在に調整できること。

市販のシンキングルアーではあまり見られないスローシンキングに設定出来たり、流れが強いポイントでも丁度良いスピードで沈むように調整することが可能です。

究極、フローティングルアーの腹部に板オモリを貼ることで、シンキングルアーに変えることだって出来ます。

もちろんシンキングルアーにオモリを貼ればさらに沈下スピードを上げることができるので、状況に合わせ「超ファーストシンキング」のルアーに変身させちゃってもOK。

以前のアカメ記事で女性が釣ったはじめてのアカメ。このルアーにも板オモリが貼ってありました。

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②完璧なサスペンドルアーが出来る

腹部にオモリを適度に貼ることで浮きも沈みもしない、ルアーを完全にサスペンドの状態に出来ます。

購入時からサスペンド設定というルアーというものも売られていますが、水温や流れでサスペンドする重量というのは変わるもの。

時に沈んだり浮いたりするものが殆どですが、板オモリを使って現場で調整すれば完璧なサスペンドに設定することが可能です。

冒頭の魚の数時間後に釣れた59.5cmのバス。完全なサスペンドにすると躊躇なくルアーを本気食いしてくることもしばしば。

③レンジキープ能力が向上する(浮上を抑える)

海や川など流れが強いところでルアーを使うと、どうしてもルアーが浮き上がりやすくなることがあります。その時に効果的なのが頭上部にオモリを貼る方法です。

前方重心になり、強い流れの中でもルアーが浮き上がりにくくしてくれます。ただし、代償としてルアーのバランスも崩れやすくなるので注意が必要です。

写真では見えてないですがジョインテッドクローの頭部に細く切った板オモリを貼っています。海水域での使用頻度が高い使い方です。

④ジョイントルアーの動きをナチュラルに変える

ジョイントルアーの後方パーツに極少量の板オモリを貼り、バタバタと動くジョイントルアーの動きをナチュラルに変えることが出来ます。

裏を返せばオモリを貼ると動きが殺されるということですね。スレた魚に効果テキメンなので一工夫入れたいときにお勧めの使い方です。

2019年初のロクマルはこの使い方で釣れました。写真のルアーはDRTのタイニークラッシュですが、もちろん他のジョイントルアーにも使用可能です。

【次ページ:トップウォーターの○○率が変わる?】

⑤トップウォーターのフッキング率が向上する

トップウォーターゲームで出るのにノラない…そんなときに腹部に板オモリを少量貼ってみましょう。少しだけ浮力を落とすことが目的なので少量に留め、貼りすぎないことがコツです。

シーバスのようにルアーを吹っ飛ばしてしまう…そんなシチュエーションで板オモリを使うと今までのミスバイトが嘘のように、フッキング率が向上するでしょう。

特に小型のシーバスはルアーを弾いてしまいがち。少しだけ浮力を落とすことでしっかりと食わせやすくなります

板オモリは常にボックスの中に!

筆者が実際に使用している板オモリ。お世辞にもキレイとは言えませんが日常から常に使っている証拠です。

釣りが上手い人の中にはこの板オモリを駆使している人が多いのも事実。

いつでもどこでもハードルアーの重さや動きを変えられる板オモリ。持っていない人はぜひボックスに忍ばせておきましょう!

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