オストメイト対応 前広便座2台寄贈 長崎市にバリアフリー推進協

 排せつ障害者も使いやすい前広(まえひろ)便座を広めようと、一般社団法人バリアフリー推進協会(東京)は21日、長崎市に前広便座「e-anza(いい安座)」2台を寄贈した。市は、茂里町の市障害福祉センター1階と桜町の市役所別館1階トイレに設置する予定。
 同協会によると、前広便座は繊維や医薬品事業などを展開する片倉工業(東京)が開発。便座の前部が広いため、人工肛門や人工ぼうこうを設けた人「オストメイト」が利用しやすく、排せつ介助時にも使いやすい。同協会は2年前から全国の自治体に前広便座を寄贈し、周知活動をしている。
 同協会の廣田勝男専務理事は「今後、グラバー園や原爆資料館などの観光地のトイレにも前広便座を設置してもらい、誰もが使いやすいトイレにしてほしい」と話した。

前広便座を寄贈する廣田専務理事(右)=長崎市役所

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