県警、初のオープンキャンパス 警察学校生、本音を語る

 意欲的で優秀な人材確保につなげようと、県警は23日、横浜市栄区桂町の県警察学校で初のオープンキャンパスを開催した。2019年度の採用試験を志す学生ら94人(男性63人、女性31人)が参加。現役の警察学校生に入校中の生活ぶりを聞いたり、教官による授業を体験したりして理解を深めた。県警の採用担当者も「900万人を超える県民の安全・安心を守るやりがいのある仕事」などとアピールし、積極的なリクルートを展開した。

 

 警察官、警察事務職員とも、採用後に最初に入校するのが警察学校。県警採用センターは、警察の仕事に憧れがあっても、警察学校での集団生活が不安で受験に二の足を踏む人が少なくないとみて、「ありのままの姿を見てもらい不安を払しょくしたい」と、オープンキャンパスを企画した。

 この日は、鑑識や武道体験、女性白バイ隊のスラローム走行の披露など、多彩なメニューを用意。寮のほか、風呂場、理髪店、食堂などを備える厚生館も案内し、警察学校での生活を具体的にイメージできるよう気を配った。

 警察学校生との座談会では、参加者が校内生活での苦労などを質問。「ルールや規律に最初は戸惑うが、慣れてしまえば大丈夫」との“先輩”の回答に表情を緩める参加者もいた。参加した専門学校生の田代啓二さん(18)=藤沢市=は「本音を聞くことができ、受験へのモチベーションが高まった」と話した。

 県警は18年度の採用試験から受験資格年齢の上限を30歳から35歳に引き上げた。昨秋に警察学校に入校した児矢野竜大巡査(35)は「社会人経験者の門戸も広がった。臆せずチャレンジしてほしい」。兼子栄司警察学校長も「参加者が意欲的で、真摯(しんし)に応対する入校生の成長も感じた。今後もオープンキャンパスの機会を設けていきたい」と話した。

白バイの乗車体験など多彩なメニューで警察業務への理解を深めたオープンキャンパス=横浜市栄区の県警察学校

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