ウィンガーもこなすようなスピードとドリブルを武器にしたストライカーが増えてきた昨今のサッカー界。
しかし、まだまだ空中戦を得意とする古典的なストライカーの需要はあるはずだ。今回は、今シーズン印象的な活躍を見せている大型フォワードを5人紹介しよう。
マリオ・マンジュキッチ(ユヴェントス)
線は細いが、フィジカルが強く、プレー強度の高さに定評のあるマンジュキッチ。
新加入ロナウドと良好な関係を築いていることからも分かるように今シーズンはチームプレーに徹しており、得点は控えめ。とはいえ本職はストライカーであり、空中戦の強さは健在である。
ここまで4ゴールを頭で決めており、センターフォワードとしてのレベルの高さが伺える。土壇場のパワープレーでも強さを発揮するユベントスに死角はない。
アレクサンダル・ミトロヴィッチ(フラム)
降格争いを強いられているフラムで孤軍奮闘しているミトロヴィッチはすざまじく空中戦に強い。
現在リーグ戦10得点という数字は比較的平凡かもしれないが、特筆すべきはヘディングでのゴール数だ。6ゴールは頭で決めており、これはプレミア1位のスタッツである。
また、エアバトルの勝利数も169回でフォワードでは1位(ちなみにファンダイクは110回)。プレミアでこれほどの数字を残せる24歳がこのまま2部に落ちてしまっていいのだろうか。
セバスティアン・アレル(フランクフルト)
今シーズンのフランクフルトといえばヨビッチかもしれないが、アレルの活躍も全く引けを取らない。
フィジカルが強く、空中戦でブンデスリーガ1位の174回の勝利を記録している。11ゴールの他に8アシストを記録するなどチームプレイヤーとしても有能だ。
まだ24歳と若く、ヨビッチの争奪戦の陰で密かに注目されていることは間違いない。また、フランス代表でもジルーに取って代われる有望な人材である。
レオナルド・パヴォレッティ(カリアリ)
パヴォレッティはプロ入りしてから実に11クラブを渡り歩いている苦労人だ。
セリエBでは結果を残していたものの、ストライカーながら26歳になるまでセリエAでゴールを決めたことがなかった。昨シーズンよりカリアリで主力としてプレーしている。
ヘディングが大の得意で、今シーズン決めた9ゴールのうちなんと7ゴールがヘディングというまさに利き足が「頭」の選手である。
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30歳になったが、まだまだ頭でのゴールを見ることができるはずだ。
ルーク・デ・ヨング(PSV)
かねてから優れたスコアラーであることはよく知られていたかもしれないが、今シーズンのデ・ヨングの活躍は圧巻である。
両ウィングのロサーノ、ベルフワインの活躍にも支えられ、ここまで22試合20ゴール。PSVも首位をキープしている。エアバトルでは180回以上勝っており、ストライカーとして文句なしの成績を残している。
欧州リーグでも特に平均身長が高いオランダでこの数字は大変優秀と言えるだろう。