「シバガス」輸入容疑、学生逮捕「中国で吸って楽しくて」

 指定薬物の一酸化二窒素を輸入したとして、神奈川県警薬物銃器対策課と山手署は25日、医薬品医療機器法違反(指定薬物の輸入)の疑いで、東京都町田市、大学生の男(22)を逮捕した。横浜税関は一酸化二窒素が入った金属製ボンベ(1本約10グラム)408本を押収。県警によると、一度の押収量としては国内最多とみられるという。

 逮捕容疑は、2017年12月17日、一酸化二窒素が入った金属製ボンベ2本をオランダから国際郵便で輸入した、としている。調べに対し、容疑を認め「(一酸化二窒素を)中国で吸引して楽しかったので、日本でも吸いたいと思いインターネットで購入し輸入した。自分で使うためだった」などと供述している。

 同税関川崎外郵出張所の検査で発見され、捜査を開始。県警によると、容疑者は日本と中国を行き来していたといい、25日に中国から帰国した際に任意同行を求めたという。

 一酸化二窒素は「シバガス」と呼ばれ、医療機関で麻酔薬として使用されるなどしている。吸引すると陶酔作用があり、厚生労働省が16年2月に指定薬物に追加。医療などの用途以外での製造、輸入などが禁止された。

押収した一酸化二窒素が入った金属製ボンベ(県警提供)

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