多度山|お散歩気分で山頂へ!初心者におすすめの低山ハイクコース紹介 岐阜県桑名市に位置する「多度山」。登山道も整備されているから、初心者や子ども連れなどの気軽な低山ハイクにぴったり。標高が低いながらも展望に優れ、一年を通じて登山を楽しめることから多くのハイカーに人気があります。今回は、そんな多度山の登山コースやグルメ・観光スポット、アクセス情報などをご紹介します!

多度山(たどやま)ってどんなとこ?

  • 標高: 402m
  • 山頂所在地: 三重県桑名市多度町・岐阜県海津市南濃町
  • 山系: 養老山地
  • 最高気温(8月): 29.3℃
  • 最低気温(8月): 20.6℃

参考:ヤマレコ
三重県と岐阜県の県境に位置する多度山。古くより信仰の対象として親しまれ、山麓には多度大社の社殿も建てられています。
標高が低く、よく整備されたハイキングコースが豊富なため、誰でも気軽に自然を満喫できるのが魅力。一年を通して多くの人が訪れる人気のスポットです。

濃尾平野を一望するパノラマ景色!

山頂からの眺望はまさに圧巻。木曽三川(木曽川・長良川・揖斐川)が悠々と流れる濃尾平野の大パノラマを楽しめ、恵那山や御嶽山、中央アルプス、伊勢湾などが一望できます。晴れていれば、名古屋駅のJRセントラルタワーズまで見えることも!

ナイトハイクもおすすめ!

多度山は三重県屈指の夜景スポットとしても有名です。山頂からはもちろん、眺望満喫コースの見晴台からも名古屋市内が煌めく美しい夜景が堪能できます。ナイトハイクの場合、暗い中を歩くためヘッドライトなどを携行しましょう。

絶滅危惧種・マメナシの自生地!

多度山・みどりヶ池の西側周辺は、東海地方のみに分布する絶滅危惧種のマメナシ(別名:イヌナシ)の自生地として国の天然記念物に指定されています。4月には可憐な白い花が咲き、6月〜12月頃までは小さな実の成る、貴重な姿を見ることが可能です。なお、条例により花や実の持ち出しは禁止されているのでご注意ください。

パワースポット!多度大社

「お伊勢参らばお多度もかけよ、お多度かけねば片参り」と謡われている、多度山山麓に鎮座する多度大社。伊勢神宮に次ぐ二宮として古来より信仰されてきた伝統ある神社です。
奇祭といわれる「上げ馬神事」や「流鏑馬祭事」も有名で、神の使いとされている白馬にも会えますよ!

登山・ハイキングコースのバリエーションが豊富!

多度山には、いくつもの登山・ハイキングコースがあります。それぞれに特徴があるので、全コース制覇を目標にしてみてもいいかもしれませんね。また、ヒルクライムできる山としても有名で、自転車を楽しむ人にも人気です。

四季折々の表情をもつ多度山

春には、ソメイヨシノやヤマザクラなどが咲き、お花見登山を楽しむ人で賑わいます。多度山上公園の芝生広場でシートを広げて、ピクニックするのも◎。桜の見頃は、例年4月上旬〜中旬となっています。

7月中頃から8月末まで、瀬音の森コース入り口に多度川を塞きとめた天然プールが登場します。冷たい川の水で、登山中の汗を流してリフレッシュ。思い切って飛び込んじゃいましょう!

11月中旬~下旬にはモミジやカエデが色づき華やかな雰囲気が漂います。山一面が紅葉で真っ赤に染まるわけではありませんが、紅葉狩りをしながらゆっくりと歩くのも気持ちがいいものです。

標高が低いため、降雪があっても雪が残り続けることは少なく冬でも気軽に登山可能。また、積雪しても雪山のように危険な箇所はないため、初心者でも雪のある山を楽しむのにぴったりです。ただし、早朝などは凍結している箇所もあるので、軽アイゼンやチェーンスパイクを用意しましょう。

多度山の天気を調べる

次ページ:コース紹介

超初心者も安心!舗装道の「眺望満喫コース」

  • 距離(片道): 3.42km
  • コースタイム: 約1時間5分
  • 標高差: 約330m
  • 日程: 日帰り
  • 難易度: ★☆☆☆☆

参考:桑名市観光協会
ポケットパーク駐車場(65分)→多度山山頂

まずご紹介するのは、登山初心者でも安心して挑戦できる「眺望満喫コース」。コース名のとおり、山頂に辿り着くまでに4つの見晴台があり、海まで見渡せる素晴らしい眺望を満喫しながら歩くことができます。全面舗装路でこのコースを往復する場合にはスニーカーでも大丈夫です。

ポケットパーク駐車場の先からコースへと入っていきます。「眺望満喫コース」の看板に従って進めば、迷うことはないので安心です。

途中の4つの見晴台からは、木曽三川の河口から伊勢湾まで見えて気分爽快!見晴台にはベンチもあるので、休憩しながら登りましょう。

山頂西側は「多度山上公園」として整備されていて、遠くは御岳山までも望む大パノラマが待っています。ベンチやトイレも設置されているので、景色を楽しみながらランチをするのにぴったり!下山には他のコースを利用するのもおすすめです。

山頂までの最短距離!「健脚コース」

  • 距離(片道): 2.68km
  • コースタイム: 約1時間5分
  • 標高差: 約300m
  • 日程: 日帰り
  • 難易度: ★☆☆☆☆

参考:桑名市観光協会
ポケットパーク駐車場(15分)→愛宕神社(50分)→多度山山頂

続いてご紹介するのは、山頂までの最短コース。山頂までの距離は他のコースと比べて短いですが、急勾配の登山道を一気に上がっていくので、脚に自信のある人におすすめです。

愛宕神社の脇の登山口からスタート。登山口の前にも駐車可能ですが、駐車台数が少ないため眺望満喫コースで下山する場合は、ポケットパーク駐車場に停めるのがベター。

5合目あたりまでは急な階段が延々と続き、短時間で標高を上げていきます。5合目には視界の開けたベンチがあるので、景色を眺めながら一息ついて山頂へと向かいましょう。

5合目を過ぎると、徐々に勾配も緩やかになり、やがて山頂へ到着。冒頭で紹介した通り、山自体が信仰の対象であった多度山。山頂にも祠があるので、是非お参りしましょう。
歩き足りない場合は、隣の石津山へ縦走するのもおすすめですよ。

たっぷり自然を満喫!「瀬音の森コース」

  • 距離(片道): 約9.6km
  • コースタイム: 約2時間25分
  • 標高差: 約300m
  • 日程: 日帰り
  • 難易度: ★☆☆☆☆

参考:桑名市観光協会
ポケットパーク駐車場(25分)→多度大社(20分)→多度峡(100分)→多度山山頂

最後は「瀬音の森コース」を含むロングコース。全コースの中で最も距離が長く歩きごたえも十分。豊かな自然と渓谷沿いの登山道では瀬音の響きに癒されます。

多度大社を通り、みそぎの滝などがある多度峡から始まる瀬音の森コース。川のせせらぎをの中、杉林の緩やかなトレイルを歩きます。

若干舗装されている場所もありますが、基本的に幅の広い未舗装の林道が続きます。急斜面などのきつい箇所もありません。海の見える展望台で、伊勢湾の眺望などを楽しみながら山頂へと向かいましょう。

川面が輝く大パノラマが広がる山頂からの絶景は、ロングコースの疲れが吹き飛ぶ爽快さ。冬の晴れた早朝には、濃尾平野一帯に霞がかかり、遠くに名古屋市内のビル群が浮かび上がる幻想的な風景に出会えますよ。

次ページ:温泉・アクセス情報

下山後に立ち寄りたい温泉情報

登山の後はやっぱり温泉に浸かってゆっくりと寛ぎたいもの。多度山周辺にある温泉施設を紹介します。

南濃温泉 水晶の湯

高台に位置し、露天風呂から濃尾平野を一望できる人気の温泉。パノラマビューの楽しみながらの入浴は、最高に気持ちがいい。車の場合は、山麓の月見の森駐車場(無料)に駐車し、専用シャトルバスで向かいましょう。

住所:岐阜県海津市南濃町羽沢1623-3
電話番号:0584-58-1126
営業時間:10:00〜21:00(最終受付20:30)
休業日:第1・3・5月曜日(祝日の場合は営業、翌平日休業)、12月31日
料金:大人 510円、小人 300円、小学生未満無料
南濃温泉 水晶の湯

長島温泉 湯あみの島

17種類もの露天風呂や内湯のある「湯あみの島」。泉質はアルカリ性単純温泉で、肌触りが柔らかく美肌効果があると評判。予約すれば、同じ敷地内の4つのオフィシャルホテルに宿泊も可能です。

住所:三重県桑名市長島町浦安333番地
電話番号:0594-45-1111
営業時間:9:30〜23:00(最終受付22:00)※時期により変動あり
料金:大人 2100円、小学生 1300円、幼児 700円

長島温泉 湯あみの島

登山口へのアクセス情報

多度山へのアクセス方法について紹介します。車でも公共交通機関でもアクセスしやすいのが特徴です。

多度山ポケットパーク

【車の場合】
東名阪自動車道 桑名東IC-国道258‐県道-ポケットパーク駐車場
<ポケットパーク駐車場>
駐車可能台数:70台
料金:無料
トイレ:あり

【電車の場合】
名古屋駅- 近鉄名古屋線- 桑名駅 -養老鉄道-多度駅 多度駅より徒歩約20分

養老鉄道の時刻表

豊かな表情の多度山へ気軽に出かけよう!

低山ながら抜群の眺望と自然を身近に体感できる、山の魅力がつまったコースの多い多度山。夜景もおすすめですが、実は美しい日の出スポットでもあります。
毎年、元旦には初日の出を拝みに多くの人が訪れ山頂は大賑わい。様々な楽しみ方ができる多度山へ、気軽に出かけてみてくださいね!

【登山時の注意点】
・登山にはしっかりとした装備と充分なトレーニングをしたうえで入山してください。足首まである登山靴、厚手の靴下、雨具上下、防寒具、ヘッドランプ、帽子、ザック、速乾性の衣類、食料、水など。
・登山路も複数あり分岐も多くあるので地図・コンパスも必携。
・もしものためにも登山届と山岳保険を忘れずに! ・紹介したコースは、登山経験や体力、天候などによって難易度が変わります。あくまでも参考とし、ご自身の体力に合わせた無理のない計画を立てて登山を楽しんでください。

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