新聞記事使い意見交換 島原第三中・NIE公開授業

 新聞を教育現場に活用するNIEの実践指定校、長崎県島原市立第三中(本田昌孝校長、157人)で26日、公開授業があり、3年1組の生徒30人が新聞記事を教材にした国語の授業に取り組んだ。
 生徒は8班に分かれ、本紙の19日付の連載「再生への視点」を読んで、若者の県外流出をテーマに意見交換。「給料が高ければ県外から人が集まる」「交通手段が充実すれば、福岡に流出せず通勤通学してくれる」「企業誘致で職場だけ増やしても若者が働きたいと思うかは疑問」など議論を交え、解決策を探った。
 新聞を読み、沖縄の辺野古埋め立て問題に関心を持ったという小島凜花さん(15)は「テレビより新聞の方が出来事の詳細やその後を知ることができる。記事を通して他の地域のことも、自分のこととして考えるようになった」と話した。
 担任の池永識好教諭(31)は「各自が疑問を持ち、議論で意見をぶつけ合うことで理解が深まる」と手応えを語った。
 同校は指定3年目。月1回の「NIEの日」では、全校生徒が新聞記事の放送を聞き、感想をまとめて班ごとに発表。自分の考えを級友と共有する活動にも取り組んでいる。

新聞記事を基に意見交換する生徒=島原市梅園町、市立第三中

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