「理想の1球」も―ハム・マルティネスが鋭さ増すカットで進化、OP戦で2回零封

日本ハムのニック・マルティネス【写真:石川加奈子】

直球では筒香から148キロで見三振奪うなど3奪三振と好投

■日本ハム6-1DeNA(オープン戦・2日・札幌ドーム)

 日本ハムのニック・マルティネス投手が2日、DeNAとのオープン戦(札幌ドーム)に今季実戦初登板。先発して2回を投げ、1安打無失点、3奪三振に抑えた。

 初回1死から宮崎に右翼フェンス直撃二塁打を許し、続くソトに四球を与えたが、筒香を148キロの外角低め直球で見逃し三振、ロペスを中飛でピンチを切り抜けた。続く2回は2三振を奪い、3者凡退で片付けた。

 実戦初戦のテーマは、試合勘を取り戻すことだった。「興奮状態を制して落ち着いた状態で投げられるか。少しタイミングが合わず二塁打されたが、その後はタイミングを合わせることができた。少しずつ精度を上げていきたい」と助っ人右腕は開幕までのステップを見据えた。

 収穫は進化を遂げたカットボール。2回、左打者の佐野に対してフルカウントから内角に食い込むボールを投げ込むと、バットは空を切った。「左打者に関しての組みては、カットで取れたら理想の一つ。あの場面は三振が取れて良かった。理想の1球だった」と鋭さを増した武器に新たな手応えを感じた様子だった。

 昨季10勝を挙げた2年目右腕に寄せる栗山英樹監督の信頼は厚い。「準備からしっかりしてくれたので、思った通り。しっかりやってくれると思います」と評価した。(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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