ケーキ x 大人の楽しみ 不思議なおいしさあります。②

おまかせセットは季節ごとにフレーバーが入れ替わる。注文はオンラインで可能(24時間以上前の予約制)

禁断のスイーツ、現る
プロヒビション・ベーカリー

アイシングクリームがたっぷり乗った、小ぶりで甘そうなカップケーキ。しかし箱には、「責任を持って食べてください」というラベルが。実はこれ、大人しか食べられない「禁断」のスイーツなのだ。

ウオツカやバーボンのフィリングたっぷり!

2011年に、バーテンダーとパティシエがコラボして始まった「プロヒビション・ベーカリー」は、ウオツカやワインなどのアルコール飲料入りのカップケーキをオンライン販売している。創業者で現オーナーのレスリー・フェインバーグさんは、ローワーイーストサイドのバー「サブジェクト」で働くバーテンダー。カップケーキは、実在のカクテルを元にしている。

「先にアルコール以外の材料を生地に混ぜて焼き、後からアルコールのフィリングやアイシングを加えています」とレスリーさん。

人気メニューの一つ「オールドファッション」は、同名カクテル(バーボンとビターズ)をそのままケーキ化。一口かじると、バーボンの芳醇(ほうじゅん)な味がふわりと広がる。一方「ホットバター・ラム」(ラム、バター、スパイス)は、ブラウンシュガーとブラウンバターを使用して一層の風味とコクをプラス。「さらに、ある秘密の食材を混ぜることで、よりクリーミーに仕上げています」とのこと。

現オーナーのレスリーさんは酒の専門家

今回取材でオーダーしたおまかせ12個セットには、麦の風味とプレツェルの塩気が調和した「プレツェル&ビール」、エスプレッソがアクセントの「ホワイトロシアン」などがあった。酒の味は抑えめで食べやすいが、酒に弱い編集担当は、二つ食べてほろ酔いに!

レスリーさんは「会社のパーティーや結婚式での注文が多いです。でも客層は本当にバラバラ。お酒とカップケーキは、みんな好きですしね」と語る。

Prohibition Bakery
prohibitionbakery.com

● Subject ●
188 Suffolk St.
Mon-Fri: 5pm-4am
Sat-Sun: 3pm-4am

「Drumstix」はベジミート特有のパサパサ感も少なく、まさにチキン。ソースは5種類から選べる

**ビーガン x 本物の肉感
こんな見た目で大豆です**
マーティーズVバーガー

ビーガン(完全菜食主義)フードを市内で当たり前に見掛けるようになった昨今。野菜由来の模造肉、ベジミートの研究は今もさかんに行われている。2014年にミッドタウンにオープンした「マーティーズVバーガー」も、「肉感」を求めるベジタリアン、マーティーさんの熱意にあふれたファストフードだ。

同店のこだわりは、肉食からもビーガンからも認められるベジミートを提供すること。その結果生まれた「ドラムスティック」は、見た目こそ焼き鳥のつくねに似て、やや人工的だが、一口かじればあら不思議。歯応えも繊維質なところも、そしてジューシーさも、まさしく鶏肉だ。グルテンフリーの大豆で出来ていて(製造過程は企業秘密)、食べ応えは肉、食後の軽さは大豆という、何ともずるい一品。骨に見えた部分が竹串なのは、ご愛嬌。

こちらが「Beyond Burger」。見た目は牛肉!

メーンのバーガーは、セイタン(グルテンミート)、豆、ブラウンライスを配合したパテを使っている。こちらはドラムスティックより粘度があるものの、食材の味の癖は薄く、バンズとチーズで挟めば立派なバーガーの味に。オイリーな料理が苦手な人にも良いかもしれない。

同店自慢の「The Original Burger」

そしてもう一つ、同店が最近提供を始めた「ビヨンド・バーガー」も必ず食べてほしい。使用しているパテは09年にシリコンバレーのスタートアップ「ビヨンド・ミート」が開発したもので、昨年に日本上陸も果たしている。その見た目と味は、まさに肉そのもの。スモーキーな香りには、高級感すら漂う。

ちなみに「ビヨンド・ミート」は「ベアバーガー」などもハンバーガーとして販売している他、商品はホールフーズなどのスーパーで入手可能だ。

Marty’s V Burger
134 E. 27th St.
martysvburger.com
Mon-Sat: 11am-10pm
Sun:-8pm

● Beyond Meat ●
beyondmeat.com

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