子どもに滑り台、高齢者ストレッチ遊具 伊勢原の公園改修

「ふわふわドーム」や大型遊具の新設を予定している芝生広場=伊勢原市西富岡の市総合運動公園

 市民の憩いの場である伊勢原市総合運動公園(同市西富岡)が、生まれ変わることになった。市は2019年度、子どもたちに人気の遊具をそろえた広場をオープンさせるほか、高齢者らも健康づくりのために体を動かせる器具も順次整備し、幅広い世代が楽しめる公園としてリニューアルする方針だ。新年度当初予算案に2億8800万円を計上、22年度の全体工事完了を目指す。

 市みどり公園課によると、1988年に完成した公園の大幅改修は初。約15万4千平方メートルの敷地には、野球やグラウンド・ゴルフの試合会場にもなる自由広場や伊勢原球場、市体育館などがある。芝生広場は休日などに親子連れらでにぎわい、市民の交流の場ともなっている。

 市は2017年度、有識者や自治会、市体育協会会長らで構成する検討委員会を立ち上げ、保育園に通う子を持つ保護者や市職員計136人を対象にアンケートを実施。人気の高い遊具を聞き取りながら整備方針を策定した。

 目玉は、約3400平方メートルの芝生広場を約7400平方メートルに拡張し、整備する「子どもの広場」だ。

 空気で膨らませた山型の膜の上で跳んだりはねたりする大型エア遊具「ふわふわドーム」や、滑走面の横幅が2~3メートルある「ワイド滑り台」、全長35メートルの「ロング滑り台」を設置するほか、お年寄りらも楽しめるストレッチ遊具、休憩用のあずまやも設ける。

 他にもターザンロープや丸太の上を歩くなどのアスレチック遊具計4種を設置する予定。滑り台、うんていなどを備える既存の複合遊具も増築する。また滑り台の乗り場に「階段テラス」、標高130メートル地点に「展望テラス」を新設し、大山や相模湾を一望できるようにするという。来場者の増加にも備え、現在計300台分の駐車場を2カ所から5カ所に増設。計450台が駐車できるようにする考えだ。

 同課によると、大型エア遊具の設置は市内では初めて。担当者は「自然が豊かな環境の中で、多くの世代が楽しめる公園にしたい」と話す。

 19年度開通予定の伊勢原大山インターチェンジ(IC)から約900メートルに位置する公園の立地にも触れ、「市外から来る人にも利用してもらい、選ばれる都市としての効果も期待したい」と言う。高山松太郎市長は「公園は老朽化し、大型の遊具を使った公園は今まで伊勢原になかった。全世代型の公園を造っていきたい」としている。

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