大やけどの3歳児放置、母と同居相手逮捕 「パチンコに」

大やけどを負った状態の長女が発見されたアパート=横浜市鶴見区

 大やけどを負った3歳の長女を自宅に放置したとして、神奈川県警鶴見署は5日、保護責任者遺棄の疑いで、横浜市鶴見区梶山2丁目、無職の母親(22)と、同居する交際相手で自称運転手の男(21)の両容疑者を逮捕した。

 署によると、長女は発見時、衣服を身に着けておらず、やけどを負った腰部分にラップをまかれ、紙おむつをはいた状態で布団に横になっていた。意識がもうろうとしていたが、命に別条はないという。2人は「やけどの認識はあったが、一緒にパチンコに行っていた」と供述、ともに容疑を認めている。

 逮捕容疑は、4日正午ごろ、背中や腰などにやけどの重傷を負った母親の長女(3)を病院に連れて行くなどの必要な保護責任を果たさず、自宅アパートに放置した、としている。調べに対し、母親は「数日前に長女と2人で入浴中、誤ってシャワーで熱湯をかけた」などと供述しており、署が詳しい経緯を調べている。

 母親は、男と長男(5)、長女の4人暮らし。4日夕、長男が1人で自宅近くの会社事務所を訪ねて「ママがいない」などと話したため、男性経営者が署に通報した。自宅の洋室にいた長女は、駆けつけた署員に発見され、搬送先の病院で全治3カ月以上と診断されて入院中。長男には目立った外傷はなかったが、市中央児童相談所(同市南区)が一時保護した。

 署は、同日午後9時ごろに帰宅した2人を任意同行し、事情を聴いていた。

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