築約50年の木造2階建ての空き家を住民らも参加して改修した食堂が、長崎県壱岐市芦辺町の芦辺浦地区にオープンした。店名は以前、地区内にあり住民から親しまれていた食堂のイメージを重ねた「CHIRITORI自由食堂」。移住促進の拠点、交流スペースとしても活用される。
食堂は延べ140平方メートル。1階の居間60平方メートルを飲食スペースに改修。土間約30平方メートルはテーブルを置き、フリースペースにした。2階は飲食のほか、イベントなどにも使う。
食堂は同地区に住む夫婦3組でつくる市民団体「たちまち」を中心に、地域の交流拠点を目指して昨年7月に改修スタート。作業には地域住民や市立芦辺小の児童も参加し、解体や外壁の色塗りなどに携わった。
運営は、たちまちのメンバーで、町内でゲストハウスを営む大川漁志さん(36)と香菜さん(32)夫妻。月、金曜の週2回午後3時半~5時までを子どもたちのフリースペースとして開放する他、移住希望者の相談窓口を設置する予定。店名の由来となった店で人気だったカレーあんかけ焼きそばや焼き飯などを提供する。
3日のオープンイベントでは、空き家の前所有者がちんどんやをしていた縁で、芦辺浦の商店街を約200メートルパレード。約50人が笛や太鼓などを鳴らし、練り歩いた。同地区に住む建材販売業、篠崎康輔さん(42)は「昔からの店を復活させる試みがおもしろい。にぎやかになっていいと思う」と話した。
空き家改修し食堂に 移住促進の拠点、交流スペースも 壱岐・芦辺浦地区 「CHIRITORI自由食堂」
- Published
- 2019/03/06 16:00 (JST)
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