ロイヤルズに大きな痛手 ペレスのトミー・ジョン手術が決定

「トミー・ジョン手術が必要」との診断を受けた右肘の状態について、大谷翔平の同手術を担当したニール・エラトラシュ医師にセカンド・オピニオンを求めたサルバドール・ペレス(ロイヤルズ)だったが、診断の結果は変わらなかった。右肘の内側側副靭帯が部分断裂しており、日本時間3月7日にトミー・ジョン手術を受けることが決定。2019年シーズンを全休することが確定した。

ロイヤルズは通常、トミー・ジョン手術を受けた選手に対して14ヶ月後の戦列復帰を許可している。しかし、ペレスは投手ではなく捕手であるため、14ヶ月未満での戦列復帰が可能であると見られている。手術とリハビリがすべて計画通りにスムーズに進めば、ペレスは2020年の開幕戦で戦列復帰を果たすことになるだろう。なお、攻守の要であるペレスを失ったロイヤルズは、代役を外部から補強するのではなく、現有戦力のキャム・ギャラガーとメイブリス・ビローリアの2人で今季を乗り切る方針を明らかにしている。

デイトン・ムーアGMは「我々には幸運にも2人の若手捕手がいる。ギャラガーは捕球能力に長けた選手であり、彼が正捕手として試合をコントロールしてくれることを期待している。また、ビローリアも打撃型の捕手ではあるけれど肩が強く、バックアップ役として十分な戦力だと思う」と語り、2人の若手捕手への期待を示した。

また、ムーアはオフシーズンの間に捕手の補強を模索していたことも明らかにしたが、不動の正捕手としてペレスが君臨していたこともあり、出場機会を欲する捕手たちはロイヤルズとの契約を望まなかったという。ペレスの離脱により、その状況は変化したものの、ロイヤルズが獲得を目指した捕手たちはすでに他球団と契約。これも外部からの補強を行わない理由の1つとなっているようだ。

2017年のゴールドグラブ賞受賞者であるマーティン・マルドナードがまだフリーエージェント市場に残っており、ペレスを失ったロイヤルズが獲得に乗り出す可能性も取り沙汰されているが、ムーアの言葉から判断する限りでは、今季のロイヤルズはキャラガーとビローリアの2人に「扇の要」を任せることになりそうだ。

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