皆瀬小、中里小合同金管バンド 今までで一番の演奏を

 長崎県佐世保市立皆瀬小(皆瀬町、273人)と市立中里小(中里町、530人)の児童23人でつくる金管バンド「ブラスシューデ」が、現在のメンバーで立つ最後のステージに向けて練習に励んでいる。結成から1年。「今までで一番の演奏をしたい」と意欲を燃やしている。
 「みんなで演奏して1曲をつくり上げましょう。休符のときもメロディーを意識しましょう」
 市内在住の音楽家、永田宏介さん(57)の声が皆瀬小音楽室に響く。音の強弱やアクセントの付け方をアドバイス。子どもたちは真剣に楽器と向き合う。経験がある保護者たちも、リズムの取り方や音のそろえ方を教えた。
 二つの小学校は、同じ中里中学校区にある。皆瀬小の金管バンドは部員の減少などで存続の危機に。保護者は合同のスポーツチームをヒントに、中里小の保護者を誘い、昨年4月に結成した。
 バンド名には「みんなでブラスバンド演奏を楽しもう」という意味を込めた。これまでに九十九島音楽祭や合奏の県大会、地元のイベントに出演。10日は、上本山町で開かれる「中里皆瀬地区公民館まつり」の舞台に立つ。
 吉岡心暖(このん)さん(12)=皆瀬小6年=は「活動できるのは、親や永田先生のおかげ」と感謝。豊臣真優さん(12)=同=は「『続けたい』と後輩に思ってもらえる演奏をしたい」と意気込む。藤川茉那さん(11)=中里小5年=は「6年生になったら、もっと演奏がうまくなって、みんながやる気を出せるように引っ張っていきたい」と誓った。

本番に向け練習に励む子どもたち=佐世保市立皆瀬小

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