「駅前整備撤回を」 修正予算案を可決 大磯町議会委

大磯町役場

 過去最大の総額202億円となった大磯町の2019年度当初予算案を巡り、大磯町議会は7日の予算特別委員会で、大磯駅周辺整備事業費を削減した修正案を議員提案し、賛成多数で可決した。複数の大型事業を同時進行する町側に対し、議会側が一定の歯止めをかけた形だ。18日の本会議で再び採決が行われる。

 町の予算案は「大磯駅周辺安全・安心にぎわい創出事業」として計画案作成と測量業務の委託費計546万円を計上。町はJR大磯駅前のロータリー再整備に向け、20年度に実施設計する方針。総事業費は約4億4千万円になる見通し。

 予算特別委の修正案では町の予算案から国と県の支出金計262万円を減額。残りの284万円を予備費に組み込み、事業自体の撤回を求めた。町は19年度、明治記念大磯邸園と大磯港みなとオアシスの二つの整備事業で計16億円以上を計上。さらに今後、中学校給食再開に向けた調理場建設費として5億7千万円の負担となる見通しだ。

 提出者となった渡辺順子氏(無所属)は「駅前整備は町民の意見を聞くことなく進められている。これ以上、増え続けていく事業を認めるわけにはいかない」と訴えた。一方、修正案に反対した清田文雄氏(無所属)は「現在の駅前では物損事故が多発しており、町民の安全に整備は必要」と主張した。

© 株式会社神奈川新聞社