防災マップ改訂、浸水想定区域が拡大 大和市

改訂された防災マップ

 神奈川県大和市は3月、全国各地での豪雨被害の多発を受けて見直された浸水被害想定などを反映した新たな防災マップ(ハザードマップ)を作製した。改訂は2年ぶりで、今月末までに全戸配布する。

 マップはA1判で、14万部を作製。縮尺2万5千分の1の市内地図に、水深ごとに色分けされた浸水想定区域や浸水時避難方向のほか、避難生活施設や福祉避難所、自動体外式除細動器(AED)設置場所などを明記した。

 今回、想定する降雨量を従来の「約30年に1回」から「約千年に1回」に引き上げて試算した結果、境川と引地川流域の浸水区域が拡大。水深ランクも、2階建て住宅の場合に軒下を超えてしまうような5メートル以上の区域が追加された。

 また、帰宅困難者対策として市内ターミナル駅の大和、中央林間の周辺にそれぞれ2カ所の一時滞在施設を新たに掲載した。

 8年前の東日本大震災時には両駅で約300人の帰宅困難者が発生。市はその教訓を踏まえて市内全体で約9千人の発生を想定した上で、民間施設1カ所を含めて受け入れ場所の確保を進めてきた。

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