昨季ブレイクのフィリーズ・ノラ 2年連続の開幕投手に決定

日本時間3月9日、フィリーズのゲーブ・キャプラー監督は今季の開幕投手にアーロン・ノラを指名したことを発表した。ノラは昨季17勝6敗、防御率2.37、224奪三振の好成績をマークしてサイ・ヤング賞投票で3位にランクイン。Baseball Reference版のWARでは両リーグの投手で最高となる10.5を記録した。キャプラーは「(開幕投手を決めるのに)長い間、とても迷ったよ」とジョークを口にしたが、指揮官に迷いはなかったはずだ。

昨季のノラはリーグ2位の防御率をマークしただけでなく、被OPS.570も同じくリーグ2位、投球イニング212回1/3は同3位、勝利数は同4位、奪三振数と被打率.195は同5位にランクイン。WARはサイ・ヤング賞受賞者のジェイコブ・デグロム(メッツ、WAR9.6)を上回っており、投手としてメジャートップクラスの活躍を見せたシーズンだった。

2年連続の開幕投手となったノラだが、今オフにはフィリーズと4年4500万ドルで契約を延長しており、連続開幕投手の記録は今後もさらに伸びていく可能性がある。フィリーズの投手が3年連続で開幕投手を務めたのはロイ・ハラデイ(2010~2012年)が最後であり、それ以上となるとスティーブ・カールトンの10年連続(1977~1986年)まで遡る。

「彼は(開幕投手に)ふさわしい投手だし、ふさわしい人物でもある」とノラについて語ったキャプラー。「アーロン・ノラがどんなことを成し遂げたとしても、私は驚かないだろう。彼はそれだけの人格と才能を兼ね備えているし、私はそれを信頼しているんだ」と指揮官はエース右腕に対する全幅の信頼を口にした。

ブライス・ハーパー、J.T.リアルミュートなど、オフの間に大型補強を施し、2011年以来8年ぶりとなるポストシーズン進出を目指すフィリーズ。その目標に向けて好スタートを切れるか否かは、ノラの右肩にかかっている。

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