高島の魅力発信  吉本興業と制作「BENTHOS」 宮崎香蓮らロケ

 自然豊かな長崎市高島の魅力を映画を通じて広く伝えようと、市と市民、吉本興業が共同で映画「BENTHOS(ベントス)」の制作に取り組んでいる。4~8日、島原市出身の女優、宮崎香蓮らが島内などでロケを行った。
 映画制作は、吉本興業が全国で展開する地域活性化プロジェクトの一環。高島は住民が海水浴場に生息するサンゴを生かした地域おこし活動などをしていることからロケ地として打診された。高島地域センターや地域住民が撮影スタッフの支援などで協力している。作品は4月18~21日に沖縄で開かれる「島ぜんぶでおーきな祭 第11回沖縄国際映画祭」(実行委主催)に「地域発信型映画」として出品される。
 高島で15年間引きこもりを続けている兄と、その姿を見守りさまざまな感情を抱く妹を描いた物語。海中のサンゴや、ドローンで撮影した島全体の映像が効果的に使われ、ストーリーを引き立たせるという。
 監督・脚本は本県企業のCMなどを手掛ける長崎市の映像ディレクター、野上鉄晃(てつこう)。キャストは宮崎のほか、吉本興業の「住みます芸人」として本県で活動する長崎亭キヨちゃんぽんら。
 6日に長崎市内の料亭であったロケでは、クライマックスのシーンを撮影。野上監督は「家族愛をテーマに観客に感動を伝えられる作品にしたい」と意気込む。本県では今夏、上映会を開く予定。

クライマックスシーンの撮影に臨む宮崎香蓮(右端)ら=長崎市内

© 株式会社長崎新聞社