ベイ、オープン戦中止 球団創設の下関で、監督も「残念」

 球団創設の地、山口県下関市で10日に予定されていたベイスターズのオープン戦は、降雨のため中止となった。地元市民の悲願でもあった球団創設70周年事業の一大イベントが開催できず、ラミレス監督も「この場所に戻り、ファンもわれわれも楽しみにしていた。歴史ある街で試合ができなくて残念」と嘆いた。

 1949年に「まるは球団」が産声を上げ、翌50年に大洋ホエールズに名称を変え、下関球場を本拠地に3シーズン戦った歴史がある。

 こうした背景を踏まえ、下関市の前田晋太郎市長が2年前に地元での公式戦開催を球団に要請。マウンドの傾斜を調整するなどプロ仕様の球場改修にも力を注いできたという。

 子どもと応援に駆け付けた下関市の会社員浜福保成さん(41)は「大洋時代からラジオや新聞を通して応援してきた。長く歴史のある街に来てもらえたのはうれしかったけど残念。また来年プレーを見せてほしい」と願っていた。

 ラミレス監督は前夜、下関の地元グルメを堪能したといい、「ふぐ刺しもクジラもすごくおいしかった。ぜひ皆さんも下関に来てほしい」と呼び掛けていた。

 この日のために用意されていた50年当時の復刻ユニホームについて、球団は今月21日の横浜スタジアムでのオープン戦(対日本ハム)で着用することを決めた。

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