被災地の食と出会う 中高生発、逗子で復興支援フェス

宮城県東松島市産の豚肉を使った「ラフテー」などが振る舞われたイベント=逗子市逗子

 食を通じて東日本大震災の復興を支援するイベント「ミートフェス」が10日、逗子文化プラザ市民交流センターフェスティバルパーク(逗子市逗子)で開かれた。同市と葉山町の中高生を中心に組織するボランティア団体「3.11つなぐっぺし」が約半年かけて企画。多くの親子連れや学生らでにぎわっていた。

 同団体は震災を忘れずに伝え、地域防災につなげようと2013年9月に設立した。18年3月、福島県を訪れた際、農家から「農業でまちを復興させたい」との思いを聞き、今回の企画を考案。イベント名には肉(meat)と、写真や言葉などを通じて被災地の「今」と出会う(meet)の意味を込めた。

 会場では被災地の食材を味わえる飲食ブースや、現地を訪れ感じたことを学生がまとめた新聞を展示。ブースには、学生が協力を呼び掛けた地元などの飲食店6店が出店した。宮城県東松島市産の豚の角煮を振る舞った逗子市内の居酒屋「来楽(くら)」の坂爪誠二さんは「学生たちの復興を応援したいという思いに共感した」と話した。

 同団体代表で、同市在住の中学1年生田島太地(だいち)さん(13)は「現地を訪れると、復興はまだ終わっていないと感じる。災害の怖さや防災の大切さをこれからも伝えたい」と話していた。

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