黒岩知事らに賠償求め提訴がんセンター医師退職問題巡り

神奈川県庁

 県立がんセンターの医師退職問題を巡り、県立病院機構の理事長を不当に解任されたとして、元理事長(73)が11日、黒岩祐治知事ら関係者6人に3千万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。

 訴えによると、元理事長は2014年4月、同センターなどを経営する同機構の理事長に就任。抜本的な改革を進めたところ、同センターの医師が相次いで退職した問題の責任を不当に押しつけられ、任期途中で解任されたとしている。

 元理事長は11日までに、退職した医師の後任の採用を妨害したなどとする偽計業務妨害容疑で、黒岩知事らに対する告訴状も県警に提出した。

 黒岩知事は「訴状が届いておらず、コメントできない」としている。同問題を巡っては、理事長解任の処分取り消しを県に求めた訴訟が横浜地裁で係争中。

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