レーシングポイントF1、開発を終えたRP19は「テストの時とは大きく変わった」と明かす。メルボルンで投入へ

 レーシング・ポイントF1のチーム代表であるオットマー・サフナウアーは、今週末の開幕戦オーストラリアGPに持ち込むマシンは、プレシーズンテストで見られたものから“大きく異なるもの”になるだろうと語った。

 バルセロナで行われたプレシーズンテストでは、レーシング・ポイントが特定の問題の影響を受けていたようには見えなかったものの、パフォーマンスや走行距離の長さにおいても特に目立っていたわけではなかった。

 だがテストにおけるマシンのスペックはオーストラリアGPで投入するものとはほど遠いものだったため、テストの間は“実力を出すのを控える”という戦略的判断を下したのだと、サフナウアーは主張した。

「プレシーズンテストでは我々の主な目標を達成することができ、多くの成果があった。だがメルボルンで見ることになるマシンは、我々がバルセロナで走らせたマシンとは大きく異なるものになる」

「我々はマシン開発のために最大限長い時間を割き、開幕戦で最大のパフォーマンスを引き出すという戦略的判断を下した。そのためテストの間は力を出すことを少々控えることになった」

「最終段階で新しいパーツを導入するのは容易いことではないし、そのために短期間で多くのことを学ぶことになるのは承知しているが、長い目で見ればこのアプローチが効果をもたらすだろうと考えている」

 2018年シーズンに苦難と財政面での試練を経たレーシング・ポイントは、2019年にはセルジオ・ペレスとランス・ストロールとともに再出発する。チームは確かな基盤を元に、失ったF1の中団グループトップの地位を奪還するという野望を持っている。

「我々は、新たなアイデンティティとエネルギーを持って2019年シーズンを迎える」

「新しいパートナーが加わり、新規の投資もある。この投資がコース上でのパフォーマンスに転換されるには時間がかかる」

「(2019年型マシンの)『RP19』の大部分は、新しい株主がチームを買収する前にデザインされたので、2019年はまさに移行の年なのだ」

「今年の目標は前に一歩を踏み出し、もう一度中団グループのトップで戦うことだ」

「それが簡単な課題でないことは認識している。これまでのなかでも最も力が拮抗した中団グループが形成されており、一握りのチームがたったコンマ数秒で隔てられているだけなのだ」

「目の前にある課題と、目標達成のために必要となる作業量について、我々は現実的になっている」

「シーズンは長く、我々にはしっかりした開発計画が整っている。私はメルボルンでポイント獲得を賭けて戦えると思いたいし、それが2019年最初のレース週末に向けた、最初の目標であることは確かだ」

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