新エンジン搭載のVW「ポロ TSI R-line」を試す! “若さ”に満ちた実力とは

フォルクスワーゲン ポロ 1.5TSI Evo R-line 試乗レポート フォルクスワーゲン,ポロ,1.5TSI,Evo,R-line,試乗

ポロに“Evoユニット”を搭載した“TSI R-line”が追加

フォルクスワーゲンのコンパクトカー「ゴルフ」と共に同社の両翼を担う「ポロ」に新たなグレード「R-line」が加わった。R-lineはその名の通り「レーシングライン」を意味している。

R-lineはモータースポーツで培ったノウハウを盛り込んだスポーティバージョンとしてフォルクスワーゲンの各車種に設定されているが、ポロの場合はここに1.5リッターのTSI Evoユニットを搭載することもひとつの大きな話題である。

踏んだ瞬間に「おっ!」 実用性&楽しさを兼ね備えた“1.5TSI Evo”エンジン

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まず注目の1.5TSI Evoは、実用性と楽しさのバランスが非常に良いエンジンだ。実用面では当然ながら、1.5リッターに増えた排気量がその効果を全面に押し出してくる。

1500rpmという低い領域から250Nmの最大トルクが発揮されるため、1.0TSI(175Nm/2000rpm)で感じた出足の鈍さが全くないことにまず“おっ!”となる。

そして少ないアクセル開度でもクルマはスーッと進み、駆動系やタイヤがもたらす転がり抵抗の低さを感じ取ることができる。さらに、こうした惰性の走行状態からパッとアクセルを踏み直したときなども、過給圧の掛かり方やトランスミッションの連携が極めてスムーズなため、ギクシャク感なく走ることができる。

Evoと名付けられた背景とは

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このエンジンが「Evo」と名付けられた理由は、もちろん排気量の拡大だけが理由じゃない。コモンレール式インジェクターは350barという圧力で緻密な燃料噴射を行う。シリンダーライナーにはゴルフGTEで採用されたプラズマコーティングが施される。水冷バルブを三段階でコントロールすることによって、冷間時から高温時に渡って効率的な温度領域を保とうとする。

こうした技術が燃費性能だけでなくエンジンの耐久性をも高め、いざ踏み込めばパンチのある加速力を披露してくれるのだ。ちなみに本国には同じ1.5TSIでも、ミラーサイクル機構が搭載された「1.5TSI ACT ブルーモーション」が存在するようだ。

この1.5TSI Evoにはそうした吸気側バルブの制御機構は付いていないが、それでも気筒休止システムであるアクティブシリンダーマネージメント(ACT)が備えられている。

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