“逸品”研究し10年目 平塚でおひろめ会

「男性に買ってもらえるように」と考えた洋菓子店「マ・コピーヌ」のマカロン

 地域の商店が開発、発掘した商品やサービスなど自慢の“逸品”の「おひろめ会」がこのほど、平塚市役所で開かれた。主催の「平塚逸品研究会」は結成から10年目。商店同士の横のつながりを培い、地域活性化にも一役買っている。

 2018年度の研究会は平塚、伊勢原市と大磯町から34店舗が参加。1年かけ新商品やサービスを開発、一冊のカタログにまとめた。この日のおひろめ会では試食や体験コーナーなどを設けてPR。記者会見を模したプレゼンテーションで研究会の取り組みを紹介した。

 こだわりの生プリンやトマトピューレ、蔵仕込みの甘酒…すり切れたジーンズをお好みで修繕できるサービスも。異業種同士でグループを組んで、お互い考えた新商品に“駄目出し”をすることで知恵を絞って形にした。

 洋菓子店「マ・コピーヌ」店長でもある研究会の松元しのぶ会長は男性をターゲットにした「ごきげんマカロン」を考案。味などは従来の商品と変わらないが、「奥さんのご機嫌を取るため」とプレゼント用にカラフルな詰め合わせにした。16年度に開発した「湘南ビキニクッキー」は全国逸品セレクションで準グランプリを獲得。今なおリピーターが絶えないロングセラーだ。

 研究会は10年で約100店舗が開発に関わり、生まれた逸品は約300点に上る。松元会長は「成功体験を共有でき、商店同士で相談し合うことができる」と強調した。

 カタログは1万部を発行し各店舗で配布。今月31日まで逸品の人気投票も募集している。

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