注目度の高い新作・19セルテート
「これは使ってみたいよね」
2019年1月。新作釣具のリリース情報が次々と出される中、TSURI HACK編集部内で特に話題となったダイワの「セルテート 」。
フィッシングショーでは実機に触れ、その性能(剛性感や回転の滑らかさ)の片鱗も垣間見る事が出来ました。
「これなら幅広いアングラーにおすすめできるのでは!?」ということで、ダイワから実機をお借りし、編集部のメンバーで実釣検証をする事にしました。
毎度悩まされる「番手決められない」問題
機種が決まると、毎度直面するこの問題。
いろんな釣りを楽しむアングラーなら、“アレもしたいコレもしたい”が多すぎて、なかなか決めきれませんよね……。
そして選んだ番手は「LT3000-CXH」
編集部が全8番手の中から選んだのは、ひと際汎用性が高い「LT3000-CXH」。
2500番のボディーに3000番のスプール・ローターを搭載しており、糸巻量が多いのに自重が軽いことが特徴です。
それに加えて巻きが軽く、多くのリールを使った経験から、ライトゲームからライトショアジギングまで使えると直感しました!
シーバスで感じた“パワフルさ”
河口域でのシーバスゲームに使ってみましたが、使用感は「快適」の一言です。まず、特筆すべきは飛距離。
3000番サイズの大口径スプールが入っているからか、糸抜けがよく、かなり飛びます。
加えて、エクストラハイギアを感じさせない、巻きの軽さと強さも魅力。ドラグを締め込んで79センチと強引な勝負をしてみましたが、軽々とハンドルを巻けてしまいます。
これだけのパワーがあるなら、中型の青物でも難なく寄せられるはずです。
エギングで驚かされた“飛距離”
「エギングには少し大きいかな」という懸念がありましたが、実際にエギをキャストしてシャクってみると、不安は一蹴されました。
飛距離が伸びるうえに、自重が210グラムと軽いため、不満は皆無。PE0.6号を巻いたセオリー2508よりも、0.8号を巻いたセルテートが飛距離で勝ったのには驚きました!
さらに、大口径スプールの糸抜けのよさは、ベールを開けてラインを送り込む“ドリフト釣法”でも威力を発揮。
潮の流れが緩い場合は、いままでラインを手で引っ張って出していましたが、このリールは勝手にパラパラとラインが出ていきます。
また、足場が高い、風が強い、遠投が中心といった状況では、エクストラハイギアの糸フケ回収能力は非常に大きな武器です。
ライトゲームで際立つ“繊細さ”
ダイワはプロモーションをしていませんが、ライトゲームでも「十分使える」レベルの使用感です。
ライトゲームに3000番というと一般的にはミスマッチですが、自重が軽いため、7フィート程度のライトゲームロッドとあわせてもアンバランス感がありません。
小型のメタルジグでカマスを釣ってみたところ、ロッドのティップでチョンチョンするようなアクションも、適度な手元重心で快適です。
巻きの精度が高くて初動が軽いため、フロートやキャロ、プラグ、ジグはもちろん、ジグ単でも使ってみたいと思いました。
あえて欠点を言うと……
専用タックルをたくさん持つ方ならば、あえてセルテート LT3000-CXHを選ばなくても、それぞれに特化した機種や番手を揃えればいいと思います。
例えば筆者の場合は、ライトゲームだけに絞るならば、イグジストやルビアスの2000番をチョイスします。
しかし、これらのリールでは、シーバスやライトショアジギング、エギングを気持ちよく楽しむことはできないでしょう。
やはり、最強の魚種フリースペックだった
適度な軽さで組みあわせるロッドを選ばず、軽くてトルクフルな巻きで大小の魚種に対応する、セルテート LT3000-CXH。
ここまで幅広いジャンルを“高いレベルで”カバーできるリールは、そうそうありません。
専用リールをたくさん買うよりも、セルテート LT3000-CXH1台でいろんな釣りを楽しんだ方が、快適でコスパもGOODですよ!
文・撮影:TSURI HACK編集部