“漫才界のアイドル” 出たいテレビ番組は「VS嵐」 大阪よしもと・祇園

一流の上方芸人の証である『第53回 上方漫才大賞』新人賞を昨年、ようやく受賞した祇園。ナルシストでイケメン担当の木﨑太郎(左)と、端正な顔立ちのツッコミ・櫻井健一朗は今、地元の関西で大人気だ。大阪・よしもと漫才劇場ではアイドル並みの人気を博し、新人賞を受賞したことによって、今後さらに期待大。コンビそろって男前の2人に迫った。(interview 伊藤雅奈子)

――僕たち祇園はこんな漫才師ですよ、というのを教えてください。

木﨑 見てわかる通り、見た目の美しさをウリにした漫才師です。
櫻井 すごいなぁ、おまえ。何の説明もなしに、いきなり!?
木﨑 ほかの芸人と違うのは、美しく笑いを取るというのをモットーにやらせていただいてます。
櫻井 (冷静に)寄席でもしっかり笑いを取れるように、ネタ合わせをしっかりやるコンビです。はい。

――関西でもっとも歴史がある『上方漫才大賞』新人賞を獲得できて、状況が変わったのではないかと思いますが。

木﨑 テレビに出ることが増えたのは、僕らのなかで大きい変化ですね。あと、ヘアスタイルって、やっぱり……。
櫻井 その髪型ちゃうねん。ヘアスタイルの新人賞ではないから。
木﨑 えっ、髪型の漫才賞じゃない?
櫻井 何を獲ったと思ててん。西のお笑い、ゆう意味や。
木﨑 あっ、じゃあ、欲しかった……ですね。
櫻井 今、気づいたみたいです(笑)。失礼しました。僕は、子どもの頃から見てて、もう53年も続いてる賞レースに自分たちが参加できたこと、それを獲れたことはうれしいなぁと思いましたね。

――相方のことを教えてください。櫻井さんから見て木﨑さんは、どんな人ですか?

櫻井 ひとこと、真面目ですね。めりはり、オンとオフがはっきりしてる。舞台裏では、こんなん(座り込んでうなだれて、一点を見つめる)。文字媒体やのに、ジェスチャーでごめんなさいですけど、床をずっと見てる。これがオフのときで、オンになると、しっかりと仕事をする。その住み分けがはっきりしてる。(素顔は)モテる……かなぁ。
木﨑 (わざとらしく)ワーッハッハッハ!
櫻井 声もブスやなぁ。
木﨑 声は、や。
櫻井 親が公務員で、お父さんは校長先生というのもあって、すごくお行儀がいいです。あと単純に、字がキレイ。
木﨑 字も、ね。顔もキレイけど。
櫻井 坊主で、めがねで、学級委員長やったんです。中学生のときは野球をがんばっていたキャプテン。そんな子が今は金のスーツを着て、(キザな口調で)「お待たせしました」って言いながら投げキスをしている滑稽さ。これをわかってもらいたい。

――反対に、木﨑さんから見て櫻井さんはどんな人?

木﨑 ひとことで言うと、女子っぽい。ネチネチしてる。イヤなことを言われたら、いつまでも覚えてるし、こういうことを言われたっていうのは、毎日、携帯にメモしてるそうなんで。マメでネチネチしてるんで、モテないです(断言)。
櫻井 知らないでしょ?
木﨑 34歳ですけど、彼女は30代になってからは1人もいないと思うんで。
櫻井 今、いるかもしれへんやん。
木﨑 あー、僕に言ってないだけでね。じゃあ、言っといたら? いるんやったら、ここで。
櫻井 (沈黙のあと)……マジでおらん。
木﨑 おらんのかい! なんの時間やってん。
櫻井 29歳のときに同級生と付きあってたけど、ほんまにベタに、30歳を前にして、「将来が不安なんで、別れてください」と、これが最後。あのときはムカッときたけど、普通に考えたら、そうやわな。ただ、その人よりも僕のほうが今、稼いでるんでイイです(笑)。

――最後に、今後の目標を聞かせてください。

櫻井 去年が今までと比べものにならないぐらいいい年で、初めてNGK(なんばグランド花月)で単独ライブができたり、東京のルミネtheよしもとで漫才できたり、あこがれの番組に出たり。上がった分、どっかで反動があると思うんで、落ちずに、もっと上がることを意識したいですね。
木﨑 学園祭のキングになりたいです。どこの芸人さんよりも多く、と。去年が20校ぐらいで、関西で2位。トップはアキナさんでした。

――ちなみに、出たいテレビ番組なんてありますか?

木﨑 僕らは漫才師なんで、これは相方と一緒やと思うけど、やっぱり『VS嵐』(フジテレビ系)。
櫻井 違うやろ! 違う言うのも、失礼やけど。
木﨑 嵐さんと並んだら、ウフフッ、どっちが嵐かわからなくなりそうですけど。
櫻井 わかるわ!
木﨑 嵐さんがお休みに入る前に……。
櫻井 まにあいたい?
木﨑 すべり込みたいです。
櫻井 僕は、芸人のワ~ッとした感じを経験したいという意味で、『ENGEIグランドスラム』(フジ系)ですね。芸人なら誰でも、あそこは目標じゃないでしょうか。

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